補佐官は大変なのです
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「すんませーん、Aランチと豆乳下さぁい」
「豆乳?」
昼時の忙しさに一点を見つめる暇もない給仕の女性は、聞きなれぬ単語に思わず立ち止まりその声の主を見やった。
否、見下ろした。
「・・・・あら、新入りさんですか?」
「はい、さっき船で来たばかりで、お昼食べたら上司のところへ挨拶しに行きます。
その前にご飯下さい!!」
一般兵が原則身にする事を決められている海兵服とは多少違うが、白と青を基調にした軍服から察するに彼女も間違いなく海兵なのだろう。
しかし、まるで犬のようにキラキラした瞳で言うものだから、給仕は少し笑ってしまった。
海兵らしからぬ容姿にもその原因はあったが。
まずは体格だ。
海軍の海兵と言えば厳ついなど、様々なイメージが湧いてくるだろう。
しかし、目の前の海兵は外見の全てにおいて間逆の性質を持っている。
小柄な身長に華奢とまでは言わないが、細い体。
海軍の威厳を微塵も持たない幼い顔。
海兵に定められる年齢制限を下回っているのでは?とさえ思う程、童顔だと給仕係の女は思った。
ご飯に対しての食い付きは海兵らしいが、ご飯を盛りつける間を待っている姿は「待て」の命令を従順に聞いている仔犬のようだ。
それよりも何よりも、豆乳を要求してくる海兵なんて初めてである。
給仕係の女は改めて目の前の海兵を見つめ、思い当たったことを言ってみた。
「豆乳じゃなくて、牛乳の間違いじゃないですか?」
「身長も欲しいけど、まず一番に欲しいのは・・・・」
胸なのです!!
(・・・ごめんなさい、頑張って下さいね)
(・・・・・お姉さん、キレイだから許します・・)
((思わず胸を見つめてしまった。))
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各話が短いシリーズ的なものを書きたかったのですよ←