この想いを消して
□茅野カエデ
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教室につき自分の席にだらりと座る。
まだ授業は始まってもいないのに
とてつもなく疲れた。
それは隣に座るカルマも同じらしい。
「おはよー○○さん。
なんか疲れてるね…」
緑色の髪で猫耳のようなツインテールをした
小さい女の子が名無しに
話しかけてきた。
確か窓際の席にいる
クラスから永遠の0と言われている子。
昨日、フランスのお菓子について
妙に食いついてきてた。
「おはよー…えっと…」
「私、茅野カエデ。突然だけど
○○さんってスイーツ好き?」
「うーん…まあ、好きかな」
「本当に⁉︎」
「えっ、うん?」
スイーツを好きかと聞かれ
特別好きなわけでもないが嫌いでもない。
甘いものは脳を活性化させるいい成分だ。
日頃からよく食べるようにしている。
しかし、ここまで
身を乗り出して聞き返してくるとは
思わなかった。
すごく嬉しそうに目を輝かせている。
「じゃあプリンは⁉︎」
「うん、好きだよ」
パアァァァと
まるでそのような効果音がつきそうな
輝きよう。
茅野カエデという人物について
よくは知らないが
どう考えてもプリンマニアだろう。
何も言わずとも顔から伝わってくる。
「私ね、バケツプリンより更に大きい
プリンを作って食べることが夢なの。
お腹いっぱいにプリンが食べれるんだよ⁉︎
絶対幸せだよ〜」
バケツプリンより大きいプリンなんて
食べたら逆に気持ち悪くて
吐いてしまう気がするが…。
茅野はとても嬉しそうに
自分の夢を語っている。