この想いを消して

□小テスト
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「それでは皆さん、
今から小テストを行います。
小テストだからといって気を抜いては
いけませんよ」


朝のHR、
毎朝恒例の銃撃戦をやり終え
弾と銃を片付け終わると
殺せんせーは学生なら誰もが嫌うであろう
単語を言った。

ちなみに
名無しは銃撃戦に参加していない。

参加していないというより
撃ってはいるが適当だ。

まず殺せんせーにも指摘されたが
数に頼る戦術は個々の思考を
おろそかにする。

目線。銃口の向き。指の動き。

一人一人が単純だ。

こんなものいくら撃ったところで
意味はない。


小テストという言葉を聞いて
E組の生徒たちは落胆の声を上げる。

彼らにとって勉強とは
憂鬱なターゲットだ。


「名無しちゃんって頭いい方なの?」

「さあ?あまり気にしたことなかったから」


隣の席のカルマが興味深げに聞いてきた。

昨日は普通だと言ったが
カルマにそういうと馬鹿にされる気がする。

ここは適当にあしらっておくのが
ベストだろう。

とは言っても
本当に勉強に関して気にしたことがない。

頭のレベルがどれくらいなのかは
本人は全く知らない。


殺せんせーの"始め!"という合図とともに
答案用紙をめくる。

しばらく問題を見つめ
鉛筆を持ってカリカリと書き始めた。


殺せんせーはその様子をみて
名無しの頭のレベルは
高い方なのかもしれないと
思った。


━━━カルマくんといい勝負ですかねぇ。
ヌルフフフ。
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