駄文
□ざんこくなのはきみかぼくか
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もう、二度と動かない。
冷たく冷えきった、永遠の恋人。
自分よりも大切に思える、道を照らす柔らかな灯り。
―ざんこくなのはきみかぼくか―
汚れを知らないような、真っ白な肌。
あどけない表情、まるで眠っているかのように。
誰もに深く愛されていた彼は、柔らかな笑みを称えて眠りについている。
綱吉の恋人であり右腕だった獄寺は思う、
あまりに儚く消え去ったそのひとのすべてを。
不治の病が 原因だった。
ボンゴレの総力を挙げても、延命すら難しかった。
自らの身体を捧げることでそれが治るとしたら、喜んで差し出したというのに
何をしてでも
あなたを救いたかったのに
綱吉自身が、それを拒んだ。
そんな無駄なことしないでよ、と。
そうして、微笑んで
「俺の分まで、楽しく生きてね」
だなんて
ああ
なんて残酷な。
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