短編2
□月光
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※攘夷戦争時代
月の光に照らされて
白銀は今日も静かに一人涙する
──────月光───────
明日の戦の作戦会議を終えた高杉は一人歩いていた。探しているのはあの白銀の人。
いつものことだが彼は会議に出席していなかった。何処にいるのだろう。
無性に会いたくて仕方がなくなり今に至る。
そして空き部屋の襖を開けたそこには──
「銀…と…」
縁側に腰掛け月の光に照らされる探し人。その銀髪が光に反射してキラキラと輝いている。
余りに神秘的な光景に高杉は話しかけるのも忘れて見入っていた。
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