頂き物2
□deathless:mind
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久しぶりの非番を二人でデートをして時間を潰していた。
いつもとなんら変わりのない、毎日のほんの些細な日常の一コマだと思っていた。
【deathless:mind】
銀時が疲れたというので公園に入ると、目の前を元気な子どもたちが走っていった。
「今度はお前が鬼だからな」
「60数えるまで来んじゃねーぞ!ってかお前足し算できないのに数数えられんのかよ」
「うっせぇ馬鹿にすんじゃねぇ!!今日特別に先生に教えてもらったんだからな!!」
ぎゃぁぎゃあと騒ぎながら目の前を走っていく、寺子屋帰りらしき三人の子どもたち。
走りながらかくれんぼをしているらしく、意味がないのになにやってるんだか、と土方は苦笑した。
いつにも増して和やかな風景に土方と銀時は立ち止まり、暫しその三人組を眺めていた。
少し時間が経った頃、土方はそろそろ移動しようと銀時の手を握ったが、銀時はその場に留まったまま動こうとしなかった。
「…銀時?」
「っ…ゴメン、ボーっとしてた」
「いや、それはいいんだが…。お前体調良くねぇんじゃねぇか?」
「いや、ただちょっと、」
「?」
昔のこと思い出してた。
そう言って子どもたちを見つめる銀時は、その三人を通して遠くを見ているようで。
そんな銀時の思い出にさえ嫉妬してしまう自分に苦笑しながらまた目の前の三人を見つめ始めた。
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