triangleな僕恋
□[Act:2]triangleな事実
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……最悪だ。
「どしたん?」
「駄目だね、完全に異世界に旅立ってるよ…」
「マジデナニコノテンカイ、オレカナリヘイオントハホドトオイロセンニ…」
なんでこんなことになる?!どうして?!WHY?!
あー、もう。一体なんでこんなことに…。
視線が痛い。他人の視線が痛い。きっとさっきのキスのせいだ。
でも近づいてこないのは、やっぱ俺の周りの親衛隊(これって普通アイドルとかにつくるんじゃ?)の皆さんが規制してるから?
まぁ、どっちにしろ痛いのにはかわりないけど?
「そがぁに、はぶてんなや」
「『そんなに、すねるなよ』だって」
「オレハ…オレハ…ホモナンカジャナイ」
「聞いてないね」
実はもう昼食。俺もわかっちゃいるけどもう無理だ。
何せ野郎からキスなんて考えられない。かなりの衝撃が俺を襲った。
「俺は本当にショックなんだよ」
「…」
そう、めちゃくちゃショックだ。理由は…。
「もしかして……ファーストキス、だったの?」
「ッ?!ばばば馬鹿!!言うなよ!!」
この年でファーストキスなんて恥ずかしいだろうがよ!!
はぁ、ファーストキスが野郎ってどうだよ?
マジないんですけど?いや、ほんとに。
「郁」
「んー?」
「獣にはこれからも気をつけて☆」
「獣じゃのうて野獣じゃ」
「あぁ、そうだな」
美女と野獣…うわ、最低。