triangleな僕恋
□[Act:1]triangleな悪夢
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席につくと、にこにこしてサンドイッチをつくる人が俺に挨拶した。俺も満面の笑みでそれにかえした。
俺−雅院 郁−は、父親の樹さんにサンドイッチをもらって、思いっきりかぶりついた。
うちは、完全な父子家庭のため、家事は俺と樹さんが日替わりで分担している。
それにしても樹さんのサンドイッチは最高ー…思わずニヤける。
「美味しそうだな、俺にも食わせろよ」
突然声がしたと思ったら、金髪の三つ子の兄貴−愛−がチェーンベルトを緩めながら立っていた。
こ、このサディストいつの間に…(汗)
「あー♪おはよう、愛くん」
「はよ、親父。俺のサンドイッチは?」
「あるよー」
はい、と渡されたサンドイッチを席についてから豪快に食べ始めた。
綺麗に食べるやつを見て、喋らなければ天使様なんだけど…と思ったのは秘密だ。
「まだ眠い…」
相変わらず無表情で目をこする、黒髪が印象的な三つ子の弟−雅院 海−も気づけば後ろに立って欠伸をしていた。
こ、こいつらほんとに人間か…?(汗)
「父さん…飯」
「海くんもおはよー♪でも、時間には気をつけてね」
「『え…』」
樹さんの言うとおり、時計はざまぁみろと言いたげに、8時を指していた。
………転校早々遅刻の予感〜★
これって…ヤバくない!?転校早々ついてねー!?