A DREAM IN A DAYDREAM

□同居する天使と悪魔
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カツーン、 カツーン、 カツーン。
雨の夜、一人の少女の足音だけが、高く響いた。
少女は、二人の少年を見かけると、「すみません……。」と話しかけた。
「この人、お見かけしたことありませんか?」
少年二人は、少女の差し出した写真をまじまじと見ると、「あっ。」と言わんばかりの表情を浮かべた。
「こ‥この人知ってます!!」
少年の言葉を聞くと、少女は先程のおとなしい感じが一変した。
「よくご存知で。」
言葉こそ丁寧だが、少女の顔には冷ややかな笑みが貼りついていた。
「それじゃ、さようなら。」
少年の悲鳴が上がったかと思うと、少女の姿は跡形もなく消えていた。
























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