Flower Dreams

□雨の日
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さっきし終えた行為を名残惜しむようにしとしとと降り止まぬ雨



普通なら冷めているはずの身体は、湿った空気とまだ求める下半身の熱



シングルベッドに二人肩を寄せ合っていれば火照った身体は冷めることなく一時期の休憩にはいる




「雨....」




雨音しか聞こえない空間に突然口を開くお前は窓の外へ目を向ける


それにつられ窓の外へ視線を向けるが何もない、ただの薄暗い景色




「止まないね」


「....あぁ」


「フィンクス」


「ん?」


「雨、好き?」




理解しがたい質問に頭を掻く




「雨が好きな奴なんかいんのかよ」


「・・・・・」


「俺は嫌いだな」




雨の日はどうしても気分が晴れないし、出来ることが制限される


じっとするのがどうも苦手な俺は雨が嫌いだ




「私は好きだけどな」


「何でだよ」


「なんとなく....心が落ち着く」


「なんだそれ」


「雨、止まなかったらいいのに....」


「....変な奴」




細く白い首筋に顔をうずめ、そこに唇を寄せる


お前は小さく反応を見せそれが俺に再び火を灯す


さっきから冷めることのない熱が我慢出来なくなり唇を重ねながら俺が上に覆い被さる




「雨の日は、フィンクスとこうやってることが多いんだよ」




そうかと思い返せば確かにそうだ




「だから、雨の日は落ち着くの」



そう言って微笑むお前



確かに、雨はいいかもな




身体を再び重ねればさっきより激しく雨が降り始めたような気がした



一時、雨は降り止まないだろう







雨の日









(さっきのセリフ、少しエロくねー?)


(なんで?)


(俺にずっと抱かれていたいって意味だろ?)


(馬鹿///)



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