気まぐれ小説

□ある日のキノとエルメス
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「やーいやーいヘルメスの馬鹿ぁー」

「やーいやーいキノのツルペry...ゴフッ!」



小さな小さな森の中。

普通の人であれば、血を吐いたかもしれない声を出すモドラドと

精悍な顔つきをした少女がヘルメスと呼ばれたモドラドに銃を向けていた



「たったたかたったんたーん!これでみんな一発仕留め〜一撃必殺カノンちゃーん」

「ちょ!何キャラさ、キノ!つーか今撃ったろ!ペチャめー!」



「あはは☆言ったなー女の敵ヘルメスめ!それ、バッキューン☆」

「完全にキャラ違うよキノ!ってうわぁぁぁぁっ!」





キノがパースエイダーのカノンをヘルメスに向けて撃った。

ゴンッ!と鈍い音がしてヘルメスのタンクにぶつかった、実弾ではなくゴム段であったのが幸いだ。



「それぇー!森の人もバッキューン☆」

「うわぁぁぁぁん!キノォォォォ!!」



それは一方的なイジメに近かった。 本来人間であれば涙がでていているだろうその声は

今はヘルメスがモドラドであるために涙は出なかった。 ・・・タンクからは、燃料がこぼれていたが・・・





「っていうか、解説さん!僕の名前はヘルメスじゃなくてエ・ル・メ・ス!」

「ほへー?ヘルメスゥ・・・・ぐふふ・・・」

「完璧狂ってるよ、キノ」



「それぇ!バッキューン☆」

「ひぃゃぁぁぁぁ!」



ヘルメスの・・・じゃなかったエルメスの情けない声が森の中を木霊する。

キノの森の人から放たれた弾はゴム弾だと思って痛みに耐えるべく、硬くエルメスは目を閉じた



シュッ―!



弾はエルメスのシートの部分をかすり、そして森に消えて



ドカァァァァァンッ!

エルメスの後ろで爆発した





「キノ・・・?これ・・・実弾・・・?まざっ・・・てるの・・・?」

エルメスの問いに答えず、またキノは銃をエルメスに向ける



「それぇ☆」

そう言って無邪気に銃を向けるキノそして

「やめてぇぇぇぇぇぇっ!」

悲痛なエルメスの声が、森に木霊した。

                                         end
 

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