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□犬夢 「俺の周りには」
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みんな、今はただ幸せそうに笑っていた

今ある幸せを身体いっぱいにかみしめて





一人の少年は、後ろを向きながら歩いている

楽しそうに笑う姿は、どこにでもいる中学生。



それを、無邪気な笑顔で聞いている少年

男子の中で一番背が低い彼は、見飽きることなく愛しい笑顔で彼の顔を見上げ見つめる。



少し猫背の少年は、背の少し低い少年と手をつないでいる

一番背が高い彼は、目を細め無機質な顔とは裏腹に目を細め、笑っていた



「歩くのおせーんらよ!」

少し背の低い少年が、女の子に向かって話しかけた

「ごめん・・・」

声の音程は変わらず、少しほかの人と変わったしゃべり方をする彼女は

少年に手を引かれながら、一生懸命ついていっている



「クフフ、少し遅く歩きましょうか」

少年が彼女のことを心配し、声をかける

「大丈夫です、骸様」

先ほどの、音程の変わらない無機質な声とはうって変わり

やさしい笑みを浮かべ、笑う。



「・・・遅れないようにね」

猫背の少年も、彼女を少し気遣ったのか、声をかける。

「うん」
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