拍手夢・捧げ夢・貰い夢
□犬夢 「俺の周りには」
1ページ/3ページ
みんな、今はただ幸せそうに笑っていた
今ある幸せを身体いっぱいにかみしめて
一人の少年は、後ろを向きながら歩いている
楽しそうに笑う姿は、どこにでもいる中学生。
それを、無邪気な笑顔で聞いている少年
男子の中で一番背が低い彼は、見飽きることなく愛しい笑顔で彼の顔を見上げ見つめる。
少し猫背の少年は、背の少し低い少年と手をつないでいる
一番背が高い彼は、目を細め無機質な顔とは裏腹に目を細め、笑っていた
「歩くのおせーんらよ!」
少し背の低い少年が、女の子に向かって話しかけた
「ごめん・・・」
声の音程は変わらず、少しほかの人と変わったしゃべり方をする彼女は
少年に手を引かれながら、一生懸命ついていっている
「クフフ、少し遅く歩きましょうか」
少年が彼女のことを心配し、声をかける
「大丈夫です、骸様」
先ほどの、音程の変わらない無機質な声とはうって変わり
やさしい笑みを浮かべ、笑う。
「・・・遅れないようにね」
猫背の少年も、彼女を少し気遣ったのか、声をかける。
「うん」