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□ハロウィンの日の獣
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「あ!!ねぇっ、今日は一緒にお風呂に入ろっか?;///」
「はぁ〜、一緒に御風呂ッスか・・・・・・・・・・・ん?・・・・・・・・風呂!!??」
「嫌なら別に・・・・・・・・///」
「ぜ、全然嫌じゃないッスよ!!寧ろ俺はいつでもOKッスvV」
さっきまでの落ち込みなどなかったかのように、尻尾を嬉しそうに振るトビ。
トビの変わりようにサクラはクスッと笑う・・・・・・・。
腰に抱きつくトビの頭をサクラが優しく撫でてあげると、トビは更に千切れんばかりに尻尾をブンブンと振る。
サクラは頭を撫でながらも耳と尻尾の生えているトビを見て何かを思い出す。
「そう言えば今日って・・・・・・・・・・・・・」
「どうかしたんスか?」
「んっ、トビを見てたら思い出したんだけど、今日は『ハロウィン』だっけ・・・」
「『ハロウィン』?」
「仮装して『トリックオアトリート』って色んな人に言ってお菓子を貰って、
もしお菓子をくれなかったら、悪戯をするの・・・・・・・・・・」
「へぇ〜そうなんスか・・・・・・って何か元気ないッスね?サクラさんはそう言う行事って好きなんじゃないんスか?」
「たしかに好きなんだけど、木の葉に居たころね?凄い数の人達が私に『トリックオアトリート』って言ってきたから、
お菓子も用意してなかったし逃げるのに大変だったの・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・良く無事だったスね?」
「うん・・・・・・・男の子が助けてくれたから」
「男の子?」
「オレンジ色の髪の毛でね、私よりもほんの少し身長が低くかったかなぁ?
多分私よりも年が下だと思うんだけど、その子が私をその人達に見つからない様にしてくれたからその時は助かったの・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
トビの眉がピクピクっと動く。