裏桜
□愛しています
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《愛しています》
毎日毎日、夢に愛しい彼女・・・・・・・サクラさんが現れる。
しかし、唯現れるだけではなく、自分を誘うように衣服を脱ぎ出し、
ゆっくりとお腹を跨いで座る。
形の良い赤ピンク色の唇が『好き』と動き、
私の首に細い腕を絡め、唇を重ねてきた。
それが嬉しくて堪らず、自分から求める様に舌を口腔に差し込めば、
サクラさんは恍惚とした表情になり、ぎこちなくだが応えるように舌を絡めてきた。
・・・・でも、分かっていますよ。それが夢だという事は。
何時も何時も、『愛している』と囁く前に、夢から現実に戻ってしまう。
『愛している』と言えなくても良いから、
激しく狂った様に求めてしまう。
そう、これは夢の中でだけ・・・と思っていた。
ですが・・・・・・・・・・・、
私の理性は案外脆いんですねぇ。