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□願い事
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《願い事》
私の願い事は――――――
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七月七日・・・・七夕の日
彦星と織姫が年に一度逢える日・・・・。
小さい頃、年に一回しか大好きな人と逢えないなんて可哀想だと思った事があったけど・・・、
・・・・・・・・・逆に年に一回逢える二人が羨ましいと思った事『も』ある。
それは、サスケ君が木の葉を去ってから何年も逢ってない時だった。
一年に一回でも良い、一分でも一秒でも良いから逢いたいと願った。
だけど願いなど、そう簡単に叶うはずもなかった。
だから自分は強くなって少しでもサスケ君や大蛇丸の情報を知ろうと里を出て『暁』と言う組織に入った。
それに此処に居れば、もしかしたらサスケ君に逢えるかもしれないと・・・・・・・・・。
だけど、やっぱりそう簡単にいく筈もなく、中々逢えない日が続いた・・・なのに少しホッとしている私が心の隅に居た。
そしてそんな日が続くなか、私はサスケ君以外の人に心を奪われてしまった。
・・・・・・・・・『トビ』
顔は仮面を被っているからよく分からないし、何を考えているのかも勿論よく分からない。
だけど・・・寂しいときにいつも傍に居てくれたり、サスケ君の事で泣いてたときも優しく抱きしめてくれて、
泣いていた理由もきっと知っていたハズなのに、知らないフリをしてくれて皆には泣いていた事を内緒にしてくれた。
口が悪い人もいるけど、他の皆もとてもS級犯罪者とは思えないほど、私に優しく接してくれている。
任務で皆が居ないときは寂しいと思ったり、早く帰って来ないかなぁ・・・と思ったりと、自分がこの組織に来た目的を忘れていた。