□A棟とB棟のワンコ
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《A棟とB棟のワンコ》



















「サクラってば、襲われたいのかなぁ〜?」

「ひゃっ///」


カプッと首筋を甘噛みされ、サクラは読んでいた本をバサッと落とした。





ゼツとサクラは現在・・・庭園とも云える学校庭に居り、お気に入りの大樹の傍でサクラは本を読み、
ゼツはゼツで日向ぼっこをしていた。


・・・・・が、10分・・・20分と、幾ら待ってもサクラは構ってくれる様子を見せないので、
自分から・・・・・と、ゼツは先程の言葉を言いながら甘えだした。

犬の様に舌を出しながら、首筋や頬・・・唇を舐めたり、チュッと触れる程度のキスをしてくるゼツに、
サクラはクスクスッと笑いながら、「どうしたの?///」と訊う。


「どうしたの?じゃないよ・・・|・・・俺ヲ、何時マデ待タセル気ダ?」

「ふ、ぁ・・・んぅ・・く///」


先程までの子供がする様なキスではなく、思考回路をドロドロに溶けさす様な濃厚な口付けに、
サクラは翡翠の瞳をとろんと潤ませ、自分から舌を絡ませる。

上々な反応にゼツは目を細めると、サクラの黒いシャツを捲る・・・否、捲ろうとしたがトントンと言う音に、
その手はピタッと止まった。




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