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□俺達の妹
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《些細な事で1》
「お兄ちゃん」
「ん?どうしたんだ?」
「今日、合コンに行っても良い?」
ダンッと包丁でまな板を真っ二つにする・・・妙にエプロンが似合っている長門と、
サクラにどうした?と訊いたペインは、顔を顰めながらサクラに詰め寄る。
「何故、合コンに行くのだ!?」
「と、友達が誘ってくれて・・・;」
「サクラ、合コンがどういうものか分かっているのか!?」
「?」
長門の言葉に、サクラは首を傾げて、う〜ん・・・と考える。
合コンに一緒に来てと言われたが、正直言って、合コンがどんな意味なのか分からない・・・とりあえず・・・、
「友達と一緒に遊んだり食事をしたりする事?」
「「違う!!」」
いや、有る意味では合っているが、そんな純粋なモノで片付けられる筈がない。
下心アリアリな奴等や、最初は数合わせ程度で来ただけで合コン自体に興味がない・・・と言う男でも、
サクラがその場に行ってしまったら・・・、
「駄目だ!!駄目だ!!駄目だぁあああ!!」
「そんな所に行かせられる訳がないだろう!!」
大声を出した兄にサクラはビクッとしたが、出掛けたら駄目だと言われ、途端にシュンとなる。