天国への誘い

□ネバーランド
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「はぁ、はぁ…ッ」

彼は白兎の擬人を追って走り続け、息もあがってきている。確かに教会に入ったはずだが、ソコは教会の中と思え無い程広い

闇に覆われ道も無ければ明かりも無いが、不思議と視界には前を走り行く白兎の背中は見え 追い掛ける事が出来る。

今まで知らなかった世界を見た彼は不思議な気持ちでいっぱいだった。

時々 後ろを振り返り彼が着いて来ているかを確かめる擬人

「おいッ、…何時ま、で走らせる気だ…ッ?」

彼は立ち止まり膝に手を付き中腰になると荒い息を整え 白兎に尋ねた

「後少しですよ?
時間が無いので、急いで下さい?」

ニッコリと微笑む白兎はまた彼に背を向け走り出す

「何で…何で、アイツは疲れねぇんだよι」

呟きハァと溜息を零すと大きく息を吸い後を追い掛けた。



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