小説
□エロ本と嫉妬
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間違ってもカウチやヘッドの下からいかがわしい本がでてこないように片付けた…つもりだった。
「アイアンハイド…私に謝るべき事はないかね?」
無表情なラチェットに問われたが突然の事で思い当たらず、アイアンハイドは首を捻った。
「…全く覚えが「じゃあこのエロ本ななんなんだ!「っ!!」
それには覚えがあった。ラチェットが仕事で長く家を空けるとき随分世話になっものだった。
逆もまたしかり、だ
つまり、自分が家を空けるときにも…世話になったものだ。
「ラチェット…それはっ」
先ほどまでムッと怒りが表情として表れていたラチェットの表情が曇った、とても珍しく泣きそうな(と言っても夜は毎晩自分が鳴かせているのだが)そんな顔だった。
「やはり…男の私なんかよりこの本に載っている美しい女性達の方が良いのだろう?…もう、私の事は放っておいてくれっ」
一気にそこまで言うとラチェットは足早にこの場から去ろうとしたが、アイアンハイドがラチェットより早く、自分の腕の中に閉じ込めぎゅうっと抱き締めた。
ラチェットはそれに驚き固まってアイアンハイドのなすがままになっていた。
「ラチェット…とても言いづらいんだが…あの本に載ってる女達にラチェットをあてて…そのっつまりだな…抜いてたんだっ」
ラチェットは頭が真っ白になり混乱した、は!?この男は何と言ったか、本に載っている女に自分を思い、会えない時はそれをネタに自慰ぬふけっていたと言うのか…これでは早とちりもいいとこじゃないか…
「…私の考え過ぎか」
「頭がいいのも困りモンだな」
「ふふ、そうだな…」
お互いに顔を見合わせクスクスと笑う。
「じゃあアイアンハイド?」
「なんだラチェット」
「今度は妄想の私ではなく本物の私とイイコトしないか?」
「それは良いな」
またクスクスと二人は笑いあいお互いに抱き締めあった。
end
アイちゃんの秘蔵物が出てくる話でした(笑)