長編

□それは運命でした 2
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「りえ〜〜!!!!!!もう心配したんだからぁぁぁ〜!!!!」


久しぶりの学校にいってすぐさま駆け寄ってきてくれたのは、親友のあき。

ずっと幼馴染で家族で私をよくしてくれてる。


「ごめんあき。もう大丈夫だから心配かけてごめん」

「本当連絡もしてこないんだから!」

「両手怪我しててケータイもできなかったの」

「寂しかったでしょ〜」

「んー時々ね」

「時々?」

「友達いたから」

「え?友達って?」

「莉乃とミミ」

「莉乃とミミ?なにそれ猫?」

「いや〜」


そういえば元気かなぁ?何してるんだろう。


「あ、そういえば今まで休んでた分のノート見せてくれない?」

「いいよ」



久しぶりの学校は楽しかった。

でも、毎回時計を見るたび、あの時病院でこーしてたなーとかミミと喋ってたなーとか莉乃に手伝ってもらったなーとか考えてしまう。この2人は忘れてはいけない。だってお礼をしてないのだから。



キーンコーンカーンコーン



学校にいると本当に時間というものはあっという間に過ぎ去っていて。




気づけば放課後になっていた。


私はあきが貸してくれたノートを写すのに精一杯だった。


「りえ、それやって帰るの?」

「うん、これやんなきゃ単位ないかもだから」


この時私は気づかなかった。教室がざわついてるのを。



「あーあ。大変だね。じゃ、また明日ね?」

「うん!また明日ね!」


これを写してたら深夜になるだろうか?
はたまた朝を迎えてしまうだろうか。
当たり前だ3週間分なのだから。
今日終わらなくても明日までには絶対ー



バサっ


「え?」


真剣にノートを写してたら目の前に沢山のノートが出された。

それを見てから私は顔を上げた。



「え、、、、、」


周りの人たちが私たちに注目してることなんて全く気づかず、私は目の前にいる人から目が離せなかった。

だって、



だって、、、、




「莉乃っ!!!!!」



何故かそこに立ってるのは同じ制服を着た莉乃だった。


「な、なんで、、ここに!?」

「…同じ高校だから」

「え!?嘘!?知ってたの!?」

「…怪我した時制服だっただろ、」

「あ、、、ってかなんで教えてくれなかったの!?」

「…っ、、その前にそれ、」

「あ、、これは?」

「ノート」

「え!?、、、莉乃が書いてくれたの!?」

「…暇つぶし」

「(ぱぁぁぁあ)莉乃!!!!」


ギュッ


ーキャァァァァア!!


「!!!!ば、ばか」

「あ、、ごめんつい反射的に、、でも、ありがとう!!!感謝してもしきれない」

「…」
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