リクエスト小説

□チャラ石さん
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-西野side-




ななのクラスには学年一チャラいと噂の生徒がいるらしい。


かずみん情報によると、その人の名前は白石麻衣というらしく、かなりの美人でスタイルも抜群らしい。



でもななは正直チャラい人が苦手。

白石さんはたまたま同じクラスになっただけだし、関わらなければななには影響はないやろう。



そう思いながら、入学式に行くために準備をしていた。




「ピーンポーン」


「七瀬ー! かずみちゃん来たわよー」


「今行くー!」




急いで荷物を持って、ドアを開ける。


「ごめん、かずみん」


「全然大丈夫!」


「行こー」


「うん!」


「なーちゃんと同じクラスになれて良かったー」


「ななもかずみんいてホント良かった」


「ふふっありがとう」



そんな会話をしていると学校はすぐ着いた。
校門を通って玄関に向かうと、玄関前でチャラチャラした人達が戯れていた。
すると隣にいたかずみんが小声で話しかけてきた。



「ねぇなーちゃん」
「あそこの一番右側の人が昨日話してた白石麻衣さんだよ」


かずみんの視線を追ってみるとそこにはチャラチャラした集団の中に綺麗な美女がいた。その人の周りにいる人達も同じくらい美人だったけど、ななの目は白石麻衣さんに釘付けだった。




「綺麗…」


「でしょ!?」
「やっぱそう思うよね。あ、もしかしてなーちゃん好きになったとか?」


「いや、全然そんなことないよ!」



「えー違ったかー」
「なーちゃんと白石さんだったらめっちゃお似合いなんだけどなぁー」



「か、かずみん何いうとんねん!」
「あと、絶対釣り合わないから!」



「えー絶対大丈夫だよ」
「あ、ごめんなーちゃん、怒んないで〜」





なな今、絶対顔を赤いやん…

白石さんに顔を見られたら恥ずかしいから玄関に入る時ななは白石さんに顔を背けるように入った。


でもどうせクラスいっしょやしなぁー

はぁどうしよう…
てか、なななんでこんな白石さんのこと意識しとるんやろ…


そんなことを考えていると、白石さん達が教室に入ってきた。


「なーちゃん来たよ!」


隣の席のかずみんが小声で教えてくる。


しかも白石さんはななの前の席に座った。
まさかやとは思っていたけど本当にこの席だったとは…



白石さんは席に着くとに後ろを振り向いてあいさつをしてきた。


「よろし…」


白石さんはななの顔を見ると固まってしまった。



「えっ…」



いきなり固まってしまった白石さんに戸惑っていると、頬が何かに優しく押さえ付けられた。



「めっちゃ可愛い…」



白石さんの口から発せられた言葉に困惑状態になっていると、白石さんはななに急接近して、抱き寄せてきた。


「何この子…」
「めっちゃ可愛いし、なんかいい匂いする…」


「え!?ちょっと待って…」


「あ、そうだ!」
「名前なんていうの?」



「西野七瀬です…」



白石さんさんはななのことは、お構い無しに質問してくる。



「七瀬ちゃんかぁー、可愛い!」
「じゃあ七瀬は今日から私の彼女ね!」


「え!?」


「もう決まったことだから!」


「んーはい…」


「え!?いいの!?」
「ダメもとでやったのに!」


「白石さんからいうてきたじゃないですか」


「何で私の名前!?」
「それより、方言可愛い…」


そう言うと、白石さんは抱きしめる力を一層強くしてきた。





「痛っ!」

白石さんの悲鳴と同時にさっきまでななの体をきつく抱き締めていた腕かほどけて、白石さんが視界からいなくなった。


さっきまで白石さんがいた後ろには怖い顔をしながら手に教科書を丸めている美人が現れた。



「しーちゃん…」
「入学早々からなにやってんの?」


「うーななみか…」
「もうちょっと加減してくれてもよくない?」


「こんなド変態に加減なんかしないよ」
「あ、それより君!ごめんねうちの変態が」


「あ、大丈夫ですよ」


「いやっ、でも…」


「ななみ!七瀬は今日から私の彼女なったから!」


「え!?君OKしたの!?」


「はい…」


「しーちゃんよかったね」
「こんな可愛い子しーちゃんには勿体ないぐらいだよ」


「もう七瀬は私のだから!」


「はいはい、分かりましたよ」



あ、そう言えばここって教室だったんだ…
ヤバいめっちゃ恥ずかしいやん…




七瀬さんが気づいた時はもう完全に注目の的でした。

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