五条
□そんなに煽らないで
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目を覚ますと白い天井が見える。
わたしは死んだのか・・・
はっきりとしない頭で考える。
「◯っっ」
声がする方を見ると目隠しをした彼が心配そうに私を見つめている。
わたし殺されなかったんだ。
「ここどこ?」
「僕の家だよ」
彼はひどく憔悴しきった顔をしている。
無理もない、二度もプロポーズほど愛している私がこんなボロボロになっているのだから。
「お風呂、入りたい」
でも、と歯切れの悪い返事をするのでわたしはふらつく体を起こしてバスルームに向かおとすると慌ててついてきた彼が私を横抱きすると脱衣所でわたしを下ろす。
自分で服を脱ぎ鏡に写った自分に愕然とする。
全身に残った歯形の跡。長いこと眠っていたのだろうか、歯形の跡は真紫に変わっている。
首筋、肩、腰、お腹、太ももの内側、お尻にまで。
あの男がつけたものだろう。
にしてもつけすぎ。タチ悪すぎ。
「ごめん、俺が助けられなかったせいで、本当に情けない」
「先生は悪くないよ、私が弱すぎるせいだから」
下腹部が重さがあの出来事は夢でないと訴える。
「◯は弱くないよ」
彼はシャワーをひねって私の身体を濡らし始める。
「先生、大丈夫、自分できるから」
「いや、僕にやらせて」
シャワーもリンスも慣れた手つきで終わらせるとボディータオルを泡立てた。
首から足の指の間の足の裏まで隅々まで洗ってくれた。
「洗浄してもらったからそっちの心配は大丈夫だと思うよ」
彼は俯いているので表情はわからない。
よかったと心を撫で下ろす。
綺麗に洗いおわって湯船に浸かるともうあがってくれていいのに背中側から手でお湯をかけてくれる彼。
おかけで彼の服はびしょびしょだ。
付き合っていたときからそうだったが本当にわたしの面倒を見たがる人だ。
お風呂から上がっても彼の介抱は続きわたしの身体を拭き、髪を乾かしてくれる。
「先生の服、びしょびしょだから着替えよう」
私が彼の目隠しを取るので、え、そっち?と少し戸惑ったように笑う彼。
やっぱり綺麗だな。
彼の上服を脱がし、綺麗な瞳を見つめる。
「先生、、、して」
彼が真剣な眼差しで私を見つめる。
「あんなことあったばかりだし、もう少し身体を休めたほうがいいんじゃない?」
「いやなの、消して欲しいの」
シャツのボタンを外して裸になると彼は少し驚いたような表情を浮かべすぐさま覚悟を決めたように私を見つめた。
「・・・いいの?」
首を縦に振りうなずくと彼の両手が私の両頬を包み込み唇が降ってくる。
「途中で嫌になったら、ちゃんと言うんだよ」
「ううん、悟さんに、消して欲しい、、、」
彼は眉を下げて笑うとそんなこと言われたら途中でやめられなくなるよとまたキスを再開した。
控えめに、
恐る恐る、
さぐるように、
何度か角度を変えて交わる吐息。
「だめ、もっとして、もっと激しく」
「そんなに煽らないでっ」
歯止めがきかなくなると彼の舌が口内に入るとさっきと打って変わって深く絡み付けると唾液が交わると水音が鼓膜を刺激し息が荒くなる。
彼は歯形の跡に唇を落としはじめる。
首筋、胸、お腹、腰、と順に口づけ、傷口を舐める動物のように舐めるのでくすぐったい。
「悟さん、犬みたい」
「◯ちゃんのためなら犬にでも猫にでもなりますよ」
と立ち上がると私を抱っこして寝室のベッドに寝かせ、アルミの袋を破ってつけると十分に濡れそぼっていたソコに差し込む。
「はあっ、悟さんの、気持ちいいっ」
「んっ、今日の◯ちゃん、すごいえっちだから、俺のあそこの血管切れそうっ」
なんなら全身の切れそうと余裕がなさそうに息を洩らす彼。
「もういっちゃうっ、悟さんの、好きっ」
俺も今日は長く持ちそうにないっと律動のリズムはたもったまま同時に果てた。
僕かなりいい物件だと思うんだけど」
事後、有無を言わさず腕枕を強制された。
「背高いし、細マッチョだし、お肌ちゅるちゅるだし、それなりに稼いでるし、顔も結構いけてると思うんだけど」
結構どころでなく世界一目指せるレベルです。
「こんないい男いないと思うんだけど」
それは確かに。
アプローチの仕方を変えてきたな。
「いま僕をものにしとかないと後悔しちゃうよ!」
「そうだね、きっと後悔すると思う」
「でしょ?だから結婚しよ」
んーと返事を渋っていると
「あと、僕たち身体の相性がすごくいい!」
誇らしげに笑う私のこととなるとお馬鹿になるちょっぴり残念な特級御尊顔。
「僕、いつも死ぬんじゃないかって思うもんっ」
お馬鹿。