五条

□恋しかった
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着替えも化粧品もないと伝えると買っていけばいいでしょうと百貨店であらかた揃えてもらったが一緒に選ぼうとランジェリーショップまで着いてきたときは焦った。
甲斐甲斐しくわたしの面倒を見たがる彼には困ったものだ。

彼に案内された場所はラグジュアリーホテルで女子が憧れる高級感あふれるおしゃれで贅沢な空間だった。

「うわー、すごい、素敵」

こんな最高な場所でこの男前と過ごせるのかと思うとわくわくで思わず彼にハグしてしまう。

「ほんっとに最高!ありがとうっ」

嬉しくて窓に近づき東京の夜景を一望できる景色を眺めていると

「さっきまであんなに拒んでたのにいきなりハグなんて反則だよ」

背中がふわっと温かくなるとそのまま彼の両腕が私の腰を抱く。
彼が私の耳元に唇を寄せ◯のためなら僕はなんでもするよと囁くので全身がゾワゾワする。

「耳、弱いもんね、、、」

ふれるかふれないかの弱さで彼のやわらい唇が触れるのでんんっとくぐもった声が洩れた。耳に触れている彼の口元がにやりと笑うのがわかったので慌てて彼の方に向き直りバックハグから普通のハグに。

「やらしいことは禁止っ!」

やらしかった?とお色気モード全開で小首を傾げながら微笑んだ。

押されてばかりでは気が気じゃないので彼の首に両腕を回し、一旦目を伏せてからゆっくりと彼の見えない目を見つめ、今日は、だめ・・・と囁く。

彼はというと意外にも頬を赤くして、はい・・・と素直に忠告を聞き入れた。
可愛い。

「お風呂入ってくるね」

「・・・うん」

あっちに行ったきりなかなか帰って来れないみたい。





お風呂から上がるとじゃあ僕も入ってこよーと浮き足立ち気味ではあるが平常運転の先生。
30分くらい経ってお風呂から出てきた彼は目隠しを外していて惜しげもなく、その見目麗しいご尊顔をお披露目してくれる。
彼は私が座っているソファーに近づくと私を横抱きしてそのままソファーに座った。
目の前には見目麗しい御尊顔。

「僕の顔好き?」

うん。と彼のサファイアでもエメラルドでもない宝石みたいな綺麗な瞳を見つめる。
彼の頬がまた赤くなるので自分で訊いてきてきたのに変な人というとすんなり認めると思わなかったと恥ずかしそうにはにかんだ。

「僕の顔のどこが好き?」

「全部好きだけど、やっぱりこの目かな」

私はいまだ紅くなったままの彼の両頬を両手で包むと細くて柔らかい毛質の彼の前髪を優しく払う。

「サファイアでもエメラルドでもない、宝石みたいにキラキラして
・・・すごく綺麗。」

「そんなこと付き合ってるときは言わなかったのに、、、」

頬だけでなく耳まで赤くなってしまっている。おまけに余程嬉しかったのだろうか心なしか目がうるんでいるように見えた。

「だって面食いだって思われたくなかったし、でもいまは付き合ってないわけで、付き合ってないからこそ好き勝手言えるみたいな?」

そう言うわれたら純粋に喜べなくなったなと苦笑する御尊顔。

「それじゃあ◯のこと教えて。僕が知ってるのは◯だけだから、すべて知りたいんだ」

わたしの頬を優しく撫でると愛おしそうに私を見つめた。

「知ってるでしょう?」

「知らないよ、なにも。
現にあの日まさか別れを告げられるなんて考えもしなかったし、
じゃあ、この3年間、僕は君のなにを見てきてたんだろうって、
頭を殴られたようなショックを受けたんだ」

僕って馬鹿だねとあざ笑う。

「そうだね、全部僕が間違ってた。君にその選択をさせてしまったのも僕が間違ったせい。
◯は僕の人生で最高の女性なんだ」

彼の瞳が色濃く光り、私の目を刺す。

「だから簡単に君を諦めたくない。
いままでもこれからもなにか間違っても全部俺のせいにして、、、」

彼の顔が私の顔に近づく。
ハッと我に返って慌てて立ち上がると
私を追いかけるように立ち上がるとわたしの腰に両手を回すとうむを言わさずまた彼の顔が近づいてくる。
私の唇に焦点を合わせるためにうつむくので真っ白なまつげ越しに見える瞳がひどく色っぽい。
見惚れていると彼の唇が私の唇を塞ぐ。
キスだけで飛んでしまいそう。

くちびるの感触を楽しむようについばむとゆっくりと彼の舌が口内に侵入してくる。
私が腰が砕けて座り込みそうになるのを察知して腰を抱く腕にグッと力が入り引き寄せられる。
その瞬間からキスが激しさを増す。
荒々しく、息も絶え絶えになりながら
彼は私を求める。
2年間会えなかった分の溝を埋めるかのように。

彼は器用に私の服を脱がせ始め、自分の服は騒々しく脱ぎ捨てる。
彼のほどよく鍛えあげられた裸体が露わになる。
私の首筋から鎖骨、胸、お腹と順に唇をすべらせると我慢できないというように私を横抱きしてベッドに寝かせた。
そのまま下腹部に顔を埋めると下から上にやわらい舌が下から上にゆっくりと規則正しくうごく。

「んんっ、はあっ、だめっ、ああっ」

刺激が欲しくてたまらなかったそこは簡単に絶頂へ導かれてもしまう。
彼は満足そうにニヤリとすると私に覆い被さり雄々しくいきり立ったそれを私の中に挿し込んだ。

「はあっ、、、恋しかったっ」

ゆっくりと律動はじまると強すぎる快感になにも考えられなくなる。
私が感じるポイント知っている彼は何度もそこを擦っては出し入れする。

「あんっ、ほんとはっ、こんなっ、こと、やあっ、だめっ、なのにっ」

なにがだめなの?と愛おしそう見つめると彼は唇で私のくちびるをふさいだ。
呼吸がしずらしくて苦しい。
頭がくらくらしてなにがなんだかわからなくなる。

「◯はっ、はあっ、声まで可愛いね」

彼の頬も蒸気し、頼りなく眉を下げて息を洩らすので余裕がないようにみえる。

「やぁっ、またイっちゃうっ」

「いいよっ、ああっ、その顔たまんないっ」

何度目かわからない絶頂を迎えると耐えられなくなった私は

「もうだめっ、先生、もういやっ」

「名前で呼んでっ、、、」

「悟さんっ、あんっ、もうだめなのぉっ、はあ、やんっ、悟さんっ」

彼は私の手に指を絡めると一層深く強く律動するとわたしの名前を呼び刹那を吐き出した。
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