赤井

□2人目のターゲット
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スウィートフェイスの彼と一方的にお別れをした次の日。イケメン狩りにとバーにやってきた。薄暗い店内の中カウンターの左端の席に向かうと視線を感じ向けられているであろうところに目をやる。黒のニット帽子にゆるくウェーブのかかった黒髪、薄黒い肌、翡翠色の瞳に濃ゆい隈、切れ長の鋭い目元がセクシーなイケメンがいた。

おそらくこれから吸おうと加えていたタバコを口から落としてピタリと止まったままこちらを見つめ続けている。

デジャヴ。

可愛らしく思った私はクスリと笑うとカウンターの席に着いた。

「彼女にエンジェルズ・キッスを」

ふわりといい香りが鼻をかすめると子宮に響くような低音がすぐ横で聞こえた。

目線を横にやると薄く笑みを浮かべた彼がいた。

「君の隣には先客がいるか?」

「いいえ、どうぞ。」

あまりにもスマートである。慣れてらっしゃるのかしら。チラリと視線を彼に移せば服の上からでもわかるほど胸板が厚く、腰はキュッと引き締まっていて逆三。すらりと長いおみ足はカウンターの下に納められた。
彼は歩くエロスだ。あまりの色気に悶えてしまいそうで下唇を噛んだ。

「いや、さっきは恥ずかしいところを見られたな。」

彼は色っぽい目でこちらを見つめると笑った。
笑顔が可愛い。

「最近、おにいさんと同じような反応してる人に会ったので、なんだかデジャヴです。」

「ほぉー、それはどんなヤツだ?」

彼の声はいちいち子宮に響く。
スウィートフェイスの彼の特徴を話すと目が鋭くなったのを感じ不思議に思った。
そいつの名前は?と尋ねられたが名前は聞いてないと答えるとそうかともとの表情に戻った。

「おかわりは?」

セクシーは低音は声で全身を愛撫されるような感覚にさせるので、悶えるのを我慢するようにまた下唇を噛んだ。

「私、酔いたくてここに来てるわけじゃないんです。」

試すような目で彼を見るとどういうことだ?とでも言いたげに片眉を上げた。
アメリカンリアクション。

「アフィニティを彼に」

彼は出されたカクテルを一度見て少しの間を持ったあと私を見つめると固まった。
彼が右手に持っていたタバコの灰が綺麗なガラスの灰皿の上に落ちそうになっている。
ジリジリと音が聞こえてきそうな程、静かに翡翠色の瞳がこちらを見つめ続けポトリと燃えた灰がガラスの灰皿に落ちると、カクテルを一気に飲み干した。
彼の喉仏が上下に動くのがさらにセクシーに感じる。吸い付きたい。
視線は重なったまま彼は万札をカウンターに置くと私の手を引いて無言のままバーを出た。



ホテルに着くなり彼は私の唇を貪った。タバコとアフィニティの香り。息は荒々しく、被っていたニット帽は投げ捨てると、ジャケットと脱ぎ捨て、彼は逃がすまいと長いおみ足を私の股の間に入れ私の片足を自分の腰に巻きつけた。彼は上服のボタンを外し分厚い胸板とたくましい腕が恥ずかしげもなくお目見え。そんなにガッツかないでとなだめるように頬を撫でると熱っぽい視線を向けてきた。抱っこのような形で抱えられると彼はそのままベットに腰をかけるので私が彼を見下ろすような体制になった。

「煽ってきたのはお前だ」

癖のあるふわふわの髪に触れえりあしに片手を添えてもう一方の手は彼の首筋から鎖骨、胸板と滑らせ撫でる。彼の薄い唇にくちづけ見せつけるように舌を絡ませると彼の目は細められ熱っぽい視線がさらに熱っぽさを増した。
私は素早くスキンをつけ愛撫なしでも十分に濡れそぼった秘部に痛々しくそそり勃っている彼を撫で付けゆっくりと欲しくてたまらなかったものを根元まで押し入れた。はぁっと彼の息が漏れる。
私はガクガクなる腰を上下させ押し迫る強すぎる快感を逃がそうと必死に彼の首にしがみつき
嫌々と首を振る。無理だっと彼が両手でお尻の肉を鷲掴みにし今度は自ら腰を動かすとさらに違うところに擦れて強くなりすぎた快感に限界だった私は絶頂に達した。
この前のごとく急いで彼から離れると「今日はありがとうございます。ごちそうさまでした!」と笑顔でお礼を告げるも、セクシーの化身はその彫刻のような身体を隠しもせず呆然としたままで、名残惜しくも押し倒されて好き勝手に心も身体も弄ばれるのは嫌なのでそそくさとホテルの部屋を出た。
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