赤井

□1人目のターゲット
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今日は華の金曜日。
仕事帰りの私はイケメンを漁りに行こうと浮き足立っていた。

「あの、すみません。これ落としたましたよ?」

後ろからイケメンボイスCDかと思わせるような素敵な声がした。
振り返るとそこには明るい髪色に褐色の肌、タレ目の青い瞳。スウィートフェイスの超絶イケメンのサラリーマンが私の携帯を差し出していた。

美の神様だ・・・

あまりに見つめてしまったからか彼の口はすこしポカンとしていて、持っていたわたしの携帯は彼の手から離れて地面にダイブしようとしていた。
10秒にもみたない出来事であったがあっ!と声を上げて気付いたときには遅かった。
私の携帯は地面に不時着陸。

「すみませんっ、弁償します!」

彼は慌てて携帯を救出した。

大丈夫ですよ。手帳型のケースで傷つかないのでと笑顔で返すと彼は少し不服そうな表情に見えたがすぐ片方の口角だけがつり上がった。

「お詫びにご飯ごちそうしますよ!」

「お詫びなんてとんでもない、私がお礼をしたいのでよければ今から行くところに付き合ってもらえませんか?」

でも!と彼は引かないように見えたので強引に手を引いてある場所まで連れ込んだ。

「どういうつもりだ?」

ホテルの部屋の扉が閉まるとスウィートフェイスの彼の口調がビターになった。

「あれ、そんなキャラでした?」

「いつもこんなことをしているのか?」

質問には答えずギラギラとした蒼い瞳でわたしを玄関の壁に追い込むと再び視線を絡ませた。

「どうでしょうか?おにいさんがあまりにも魅力だからおにいさんが欲しくなった、じゃ、だめ?」

上目遣いで尋ねると彼は少し目を見開いた。

「とんでもない女だな」

そのとんでもない女に欲情してるのは誰?と形を主張しているものをさすると、んっと皮肉な言葉とは裏腹に可愛いらしい声が漏れた。
彼の熱っぽい視線で睨むと片方だけ唇の端をつり上げたのをOKサインと受け取った私は形のいい彼の唇にかぶりつく。
彼もそれに応えてむさぼった。
息も絶え絶えになりながら漏れる吐息にふたりはまた興奮し、さらに何度も角度を変えて口付けをした。
首に腕を回して、襟足に両手をそえて、彼の柔らかい髪を掴んで、以外と分厚い胸板を撫でて、欲望のままに舌を絡めると頭がくらくらして気持ちがいい。
彼はキスが上手い、やはりイケメンはキスが上手いのか、スウィートフェイスでこのどエロなキスは反則などと考えていると、程よく筋肉のついた彼の身体とがっちりとした腕が両手を壁に押さえつけそのまま耳から首筋にそってキスをはじめた。

「ここっ、じゃ、だ、めっ、」

あまりにも弱々しい反抗だ。
身体がふわりと宙に浮いたかと思うとベッドに荒々しく投げられた。

「野蛮人っ!」

「どっちが」

唇の端がつり上がると彼は私の上にまたがり彼の唇が重なり何度か舌を絡ませるとスカートが捲られパンツをするりと下ろすと十分に濡れていたそこに熱くて想像以上の質量のものが下腹部を押し広げていく。

「あぁっ、んっっ」

何度か一気に押しては引いてを繰り返されこのままでは果ててしまうと彼を押し倒して反転させ上下に動いたり、前後左右に動くと彼のタレ目のように眉は頼りなく垂れ下がって、だらしなく息を漏らした。そんな可愛いらしい姿を見て耐えられるわけもなく激しく腰を動かしあっけなく果ててしまった。
はやばやに彼から離れ片足に引っかかっている下着を履くといつのまにか一糸まとわぬ姿になっているスウィートフェイスの彼にお礼の言葉をつげると急いで扉に向かう

「はっ?おいっ、待て!」

「あとは他の人に頼んでくださいっ」

私は裸で出るわけにもいかないであろう彼を置いて部屋を出た。
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