雫
□2月22日のツナマヨパスタ
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仕事を終えて帰宅すると。
「オンマ〜お帰りなさいにゃぁ」
玄関にペルシャ猫。
じゃなくて。
猫耳つけたマイサンが猫の手ポーズでお出迎え。
「おっふ……」
あ、今軽く昇天しかけた、わし。
「なななななな、なんなのかな、てててててテミン?」
私の声ににっこりしながら首をかしげて。
「んふ〜今日猫の日だにゃあ」
あったまパーン(^q^)
なんぞこの可愛すぎる生き物っ……‼
「あれ?オンマ、どうしたにゃ?」
「……はっ、呼吸してなかった!」
あかん、このままこの超ウルトラスーパー可愛い猫にゃん見てたら死んでまう!
急いで靴を脱いで、テミンを置いてリビングに入る。
「あっ、あんなお帰りにゃ〜ん」
ぷごっほおおおおおお
ダイニングに座ってたイトゥクの頭にも白い猫耳がっ!
ちょまっ、三十路の親父の猫耳?
でも超似合ってる可愛いよおおおおお、さすがマイダーリン!
思わず飛びかかろうとした時。
「お疲れさまにゃーん、ご飯作っといたにゃんよー」
さっと差し出された薄茶色のどろどろした塊が……まさかキャットフード?
「……なんこれ」
「えっ、オンマがこないだ教えてくれたツナマヨパスタだにゃんよー二人で一生懸命作ったにゃん」
テミンがイトゥクの隣に並びながら顔を覗きこんでくる。
「なぁ、テミン〜」
「ね〜アッパ」
超エロイ可愛い猫二匹が並んでニコニコ。
神様ここが桃源郷……?!
マジで昇天五秒前←古
に、はっと冷静になる。
「……うん、ありがとう、嬉しい」
にっこーり 笑ってみると。
「ほんとっ、あのねあのね、オンマ」
「うふふ〜ね、あんな」
きらっきら目を輝かせた二人が。
両目の横に手を曲げて。
「「おこづかい、あげてほしいにゃ」」
ーーーうん、一回死んで再生したから大丈夫!
「うん、駄目」
「「ええええええーっ」」
ふた。。二匹の目が落ちんばかりに見開かれて。
「えっえっなんでっオンマっ」
パニック状態のテミンが首根っこにしがみついてくる。
「どうせテミンまたぼろぼろのジーンズ買ってくるだけだし!服はオンマと一緒に買いに行こうって言ってるでしょ」
「そんにゃあ!ひどいっ、もういいにゃっ、家出してやるにゃあああ!」
うわあああんとわめきながら、シャム猫がリビングを出ていく。
行き先はわかりきっているのであえて止めません。
つーか、猫耳カチューシャつけたまま行きやがったな。
あのまま次はなつき堕とす気なのね……
なつきに合掌……
で。
「さて」
くるっとイトゥクと向き合う。
「あっ、あんな、どうしても駄目にゃ?」
怯えるイトゥクの首をがつっと掴み。
「こんな格好して頼み事すんだから、それなりの覚悟はできてんだろうな……」
責任とってもらうかんな……!
「えっ、あ、あんな?」
「おらっ、せっかく二人っきりになれたんだからっ精一杯満足できるように頑張りやがれっこの尻尾でなっああああ!!!!!」
「あっ、そんな、やっ、乱暴に掴まないで、もっと優しくっ、いやああっ、やっ、激しいにゃああああ!」
にゃああああああーん……
「……ぜいぜい……はぁ……ど、どうでしたかにゃん……」
「……却下」
そんにゃあああああああー……
イトゥクの嘆きの声が響き渡った猫の日でした。
お粗末!(^q^)