□フレンチトースト
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私は8才の時に両親が離婚して、生まれたSM国から母の母国であるK国に引っ越し、そこで母が再婚して新しいお父さんができて。
すぐ妹が生まれた。それがなつきで。
高校はSM国にあるSM高校に進学したので、なつきと過ごしたのは実質4才までだけれど、生まれてすぐのなつきのお世話をしたり、歩くようになったなつきを連れて公園にいったり、

『 あんおぃ 』

あんなオンニと言えなくて、舌ったらずの言い方で私を呼び腕に飛び込んでくる、大きな瞳がきらきらしたつるつるほっぺの可愛い可愛いなつき。
大きくなっていってもチャンミンの要塞に守られたおかげで、色恋にうとくて
「ねぇオンニー赤ちゃんって裸の体と体をくっつけたらできるんだよね?だから服着てたらできないんだよね?」
なんて発言を高校生にもなってぶちかますようなおぼこい私の最愛の妹なつき……


に、キスシーンばっちり見られた……

それーも!バックハグからのキース!
ど昼間にそれも息子となつきがいるのに盛っちゃって!
片方病人だしよ!
どんだけやりたいんだよおまいら!

って思われてもしょーがねーよーなシュチ!

違う違うんだっおねいちゃんそら確かにショタロリで自分の性癖の為に小学生の登下校見守り隊とかやっちゃうんだけど、それはあくまで観賞用であって実際どうこうとは、って相手おっさんやんけー!
ああああ小学生のなつきに
「キスは愛し合う者同士がする大切な行為だから、きちんと告白されてお付き合いして時間をおいて互いの気持ちを確めめからじゃないとしちゃだめだよ」
ってゆうたわしの立場は!
あ、そういやあれ、しつこくなつきにキスしようとするチャンミン苛めたくなって教え込んだんだ……

どう訂正誤魔化し言い訳?とにかく思考回路がピーピーエラー音鳴りまくりのままテミンとなつきを眺めていると、なつきがくるっっと背を向け、テミンを押しやりながら視界から消えていって。

「……ん、ごふっ……」

あ、まだイトゥクとちゅうしてたんだった。

咳しながらも微妙に角度を変えたりハムハムしていたイトゥクとのキスは、二人に見つからなかったら大層恍惚もんだったけれど
(あ、案外テクニシャン?)
とりあえず唇を離してイトゥクの腕の中から抜け出す。

「……森下?」

ふぐっ
熱のせいもあるのか少し蕩けた瞳。
ほんのり桜色の肌、首筋。

さ、さすがSE課の「翼の折れた天使」イトゥク……色っぺ……!

じゃなくて!

がつんっと頭に血がのぼったのを抑え込み、(なつき、おねいちゃんはそんな人間じゃないのっ)

「なんでベッドから出てるんですか、戻りますよ」

がつっとまたイトゥクを横抱きにして抱えあげると、

「……だから、これも逆なような……ごほっ」

「?とりあえず大人しくしててくださいっ」

寝室に運び、布団をかけようとすると、ぎゅっと腕を掴んでくる。

「1人寂しかったんだよ」
すがりつくような目で見上げられ。

「一緒に寝てほしいな?」

どわー30越えてるおっさんの首かしげ!それもでこに冷えピタ首タオル上下ジャージ!ほんでもおっそろしく可愛いっ……
いやいやわしは年下趣向だしっても身長も178あってきらきらお目目でつるつる肌で確かに若くは見える、見えるけどっバツイチだし中坊のコブまでいるしおまけに同僚、でもだってバツなら私も似たようなもんだしもうすぐ三十路で贅沢言えるような容姿じゃねぇしイトゥクレベル掴まえたら万々歳っだけどっ、つーかコブえっらい好みだから性癖的にはオッケーなのかぁぁぁ?????

「よいしょ、はい」

ぐいっ どさっ ぎゅむっ……

ほへっ、またエラー起こしてる間にベッドに連れ込まれてしまった。
イトゥクの胸に抱き込まれ、腰の後ろに手がかり、完全に布団に入れられる。
シングルベッドだから、イトゥクの顔を見上げるのが困難なぐらいきつくくっついて。

「森下、力あるのに小さいんだね」
私の脚をイトゥクの脚が挟み込み、

「……いっ、イトゥクさ、さ」

太ももになんか固いものがあたりまするっ……

「ふふ、ごめんね、気持ちよくて、こうしてると、ごほっ」

私の肩をもう一度抱き込みながら、イトゥクの手が髪を優しく撫でる。
イトゥクのイトゥクはまだ固いままだけれど、彼はそれ以上進む気はないようで、髪にキスを落とすと静かになった。

が、こゆ時変に身動きをとると各Jr.君達は反応しちゃうとさすがの年の功でおねいさん知ってます←
なのでなすがままに私も力を抜いて。

あ、変に顔もあげてはいけません、目と目があってチュウしたら、それは始まりの合図どす。

おねいちゃんこれ以上になつきに顔向けできないなんてむりー!!!!

おずおずと素直に腕をイトゥクの背中にまわす。
華奢な見た目よりしっかりした胸板にびっくりしていると、きゅうっと更に体がくっついて、今度は額にキスを落とされた。

頬にぴったりとあたるイトゥクの胸。
温かくて、懐かしい匂いがした。


『 あんな 』


……………………あぁ



これだから、酔ってない状況で成人男性と触れ合うのは嫌なんだ



とくとくとくと響く心音が記憶を揺さぶる



『 あんな、あんな 』



全身を包み込む、ぬくもり




ーー抱き合うなんて

やっぱりしちゃ駄目だ


もう


何も思い出したく


ない……



自分の目尻が濡れていることに気づくと同時にイトゥクの呼吸音が聞こえ、そっと顔をあげると。

「寝てる…薬が効いたかな」

静かにでも手早く体を離してベッドから降りた。
すやすやと眠るイトゥクのことはまだ少し心配だったけれど、もう長居はしたくなかった。
肌に残っているぬくもりを、早く忘れたかったから。
そっと肩まで毛布をかけ、寝室のドアを閉める。

「あーおかゆ作るつもりだったのに、時間かかるなぁ……」
あんまりチャンミン待たせまくるの色々あるしね。
卵を割って牛乳と混ぜ砂糖とハチミツをかけ、食パンをひたす。
二食分作ってラップして冷蔵庫に入れて。

『 冷蔵庫にフレンチトーストがあるのでフライパンで焼いて食べてください
 あと出勤した時誰に何を言われても笑顔で

「誤解なんですよ」

と繰り返すように!よろしく!です! 』

置き手紙をシナモンパウダーをおもしに
してテーブルに。

そこではと気づく。
なんかえらい二階静かだけど、まさか!

慌てて二階にあがると、ぎゃードア今度は閉まってる!
まさかあの天使テミンたんが親のラブシーンみて興奮とか、でもあの息子親のやった後見ても平然としてるような子だったから、大丈夫か?いやっだから余計あぶないのかっ、なつききききいいいい!
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