Dawn is invited from devil to the party
□第14話
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『…ハァ…』
ピンクのレースがたっぷりついたドレスを着たリゼは、何度目かわからない溜め息をついた。
「お姉様、よくお似合いですわ!」
エリザベスがパチパチと手を叩きながら笑顔を向ける。
「キタ! きましたわ!
イマジネーションの泉が湧き出てきたわよーー‼」
そう叫んだニナはまたもや紙にペンを走らせた。
リゼはあれから、エリザベスとニナの着せ替え人形状態。
パーティーのドレスを選ぶつもりが、こういうのが似合うだのこれも似合うだのと目的がずれていってしまったのだ。
(これで何着目なんだろう…?
もう疲れた…)
着たり脱いだりを繰り返し、リゼの体力もすり減っていた。
ドレスは着るのも脱ぐのも大変だ。
しかもこれが借りる物なので慎重に扱わなければならない。
『あの、そろそろドレスを決めないと…』
「お姉様は何でも似合うから大丈夫よ!
これも着てみて! きっと素敵よ」
『……』
輝くような笑顔でそう言われ、断れないリゼ。
『…なんでこんなに何着もあるんですか…?』
「私の店を甘く見ないでくださいまし!
リゼに似合いそうなありものをありったけ持ってきただけですわ!
まだまだありますから安心してちょうだい?」
ニナは胸を張って言い切った。
(もう十分です…!)
ーーコンコン
「そろそろドレスはお決めになられましたか?」
『!…セバスチャン』
「失礼いたします」
するとセバスチャンが部屋へと入ってきた。
リゼ達の様子を見て何が起きているのか予想がついたのだろう。
呆れたように溜め息をつくと
「エリザベスお嬢様、そろそろ準備のお時間です。
リゼ様の準備は私がお手伝いいたします」
「セバスチャンが…?」
「ミスター石頭に務まるのかしら?」
「ご安心ください」
(助け船だ…!)
これで着せ替え地獄から抜け出せるとリゼは思った。
『わ、私は大丈夫なので!
おふたりとも、ありがとうございました』
「そうね、あたしも着替えるわ!
またあとでね、お姉様」
そう言ってエリザベスは部屋を出ていった。
「ホプキンス様も店の方はよろしいのですか?」
「リゼをミスター石頭に任せられませんわ」
「……そうですか?」
ニナはセバスチャンをジトリと見てそう言った。
ニナの発言にカチンときたようだがセバスチャンはなんとか笑顔を保つ。
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