明日もまた会えるよね。
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「こっちは何度も大丈夫か確認してんのに、変な意地張ってさ。結局倒れたんじゃ意味ねーじゃん。」
「ご…ごめっ」
喉の奥が熱くて、うまく言葉が出てこない。
「だー!!お前な!いちいち泣くなよ!…って、いや…そうじゃなくて…」
足を止めて、突然私のほうを振り向いたキルアに驚き、びくっと肩を震わせると、キルアは決まり悪そうに私から目を反らした。
「俺が言いたかったのは、きつくなったら意地張らずに教えろってこと。」
「…え?」
私が倒れて迷惑かけたことに怒ってるんじゃないの?
「そりゃ、お前を運ぶなんて簡単だぜ?でも、お前だって倒れたくねーだろ?」
恥ずかしくなったのか、キルアは少し頬を赤くして、「今度からはきつくなったら必ず言え!分かったな!」と、強い口調で言ってきた。
私はキルアの勢いに負けてしまい、伝わったかはわからないが、コクンと一つうなずいて見せた。
いつもは不愛想だけど…
私は知ってるよ。
キルアがすごく優しいこと。