長編

□暗き闇に光るもの
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「新八、銀ちゃんどうして帰って来ないアルか?」 



神楽ちゃん昨日まで銀さんに悪態ついてたけど急に今日になって元気がなくなっちゃったな 
いつもならこんなに家を空けるなら連絡するのにさすがにここまでいなくなったことないしね 

飲んでる、、、、、いや、お金はほとんどお金はついてたはずだし 
あの、身体だしな 

「きっと大丈夫だよ」 

とにかく今は神楽ちゃんを落ち着かせないと 
「ホントに大丈夫アルか!?」


僕の胸ぐらをつかんで揺すってくる 
いや......あの 


「か、かぐら......ちゃ苦しい」

神楽ちゃんの手を軽く叩いて 
手を離してもらうように促す 
そしたら、神楽ちゃんもきずいたようで 
離してくれた 

「ゲホッ...ゴホッ...ゴホッ」


「大丈夫アルか?」

  
「あっ...うん大丈夫だよ」



「悪かったアル 」
いつもならここで“お前が貧弱たがら悪いネ、やっぱりダメガネはダメガネだな”とか悪態つくのに想像以上に
そうとうきてるな 




「神楽ちゃん、銀さん探しにいこ? 
ここで話していたってらちがあかないしね」


  
「行くアル!!どこから探しに行くアルか?」


「とりあえず、銀さんの行きそうな所あたってみよう」




  

ーーーーーーーーーーーーーーーーー 




「はぁ〜全然手がかりなしだね」


「新八、銀ちゃんホントにどこいったアルか?マダオと飲みにいってもないし 
他のみんなに聞いても全然見てないって言うアル」



「確かにこれはおかしいよね 
すれ違った人にも聞いて見た方が良さそうだね」

  
これは大事になりそうだな 
ったく......なにやってんだか
あの天パ!! 




「さっ...神楽ちゃん行こう!!」




僕らは、すれ違う人それぞれに銀さんの事を聞いてまわった 
何十人と聞いてまわったそんなとき 
一人の年配の男の人が数週間前に銀さんらしき男が怪しい店に入っていったと 
教えてくれた 




  
そこからしばらく歩いた場所に怪しい店があったと聞いて来てみればそこには何もなくただの平地が広がっているだけだった .. 

神楽ちゃんと僕は顔を見合わせるけど 
しばらく沈黙が続いた 



「おい、てめーら邪魔だどけろ」

そのどこかで聞いたことのある声に振り向き驚いた 


「土方さん、どうしてここにいるんですか?」


「あぁ?お前らは万事屋のとこの......」




「そんなの、事件があったからに決まってるからじゃありませんか?」


「総悟!!テメエ余計なこと喋ってんじゃねぇ!!」


「事件ですか!?」

「何の事件アルか!!」


神楽ちゃんが沖田さんの胸ぐらをつかんでせっぱ詰まった様子がただ事ではないと二人とも感じとったようで 


「何か合ったんですかぃ?」

と沖田さんが神楽ちゃんの腕を振り払って聞いてくる 
土方さんも視線をこちらに向けてくる 



「実はですね.. 」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー 

「土方さんが旦那のために動くなんて思いませんでした、頭でもやられやしたかぃ」

「テメェ、、、総悟ぉぉぉぉ、けんかうってんのかコラ!!??」


「そんな事ある訳ないじゃないですか」

あくび混じりに手を口に当てながら棒読みで答える 


「チッ、、、あいつのためなんかに動くかよ 
ただ、今回の件おめぇらの大将と関連が 
ありそうだから話を聞くだけだ」








話が長くなりそうなのを察してか土方さんは僕達を連れてファミレスに移動して話をすることとなった 


「なるほど、そういうことですかぃ」 


「でもなあいつのことだどっかに飲みに行って帰ってこねーだけじゃねーのか?」


「いえ、いつもならそう思うんですけど 
余りにも期間が長いと言うか」


「そうネ、マファオともでかひぇてないネ(そうネ、マダオとも出掛けてないネ)」


さっきまであんなに心配そうにしてたのに神楽ちゃんはファミレスに入った途端食べ物を頬張っている 
いや、いいことなんだけどね 
元気になって...... 



「神楽ちゃんちゃんと噛み終わってから 
喋んないと何言ってるかわかんないよ」


「これくらい、わかれよダメガネ」
  

「ダメガネって!!「いまそういうの要らないんで本題に入りませんかぃ?」 
   


「あっ..........はい」


「そんで...あそこに合ったと思われる店に入ってから、あいつがいなくなったと言うことでいいんだな」




「そうです」


「そこであった事件って結局何アルか?」


「あぁ...幻影をつくりだす天人が怪しげな薬を売買しているとの 
密告があってなどうも攘夷浪士とも 
繋がっているらしい」


「幻ですか?」


「その幻とやらは関係ないと思ってたんですがね今回最大の難関になりそうですねぇ、土方さん」


「あぁ...消え失せるんじゃあどうしようもない」


「お手上げ状態ってことアルか?」


いつのまにかお皿が何十枚も重なって 
いてお腹が一杯になったのだろう神楽が 
話に入ってきた 


「まぁ、そういうことになるだろうな」




ファミレスに出る前土方さんが勘定のさいぶつくさ言っていたのは聞かなかったことにしよう 



「新八、銀ちゃんまた変な事に巻き込まれてそうアルよ、無事アルか?」


「大丈夫、あの銀さんだよ」



「そうアルな」

神楽ちゃんがやっと安心したような表情になったそれからまた僕達は銀さんの事を聞いてまわった 
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