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□秘密の味
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「くそ、飲み過ぎた……」
正確には飲まされた
朝の5時代にフラフラとマンションまで戻る
成人してからこんな酒のんだの初めて、というか今まで高校生だったから禁止されてたし
貧血みたいな先から冷えていく感じにぐわんぐわん揺れる視界とアルコールが回った気持ち悪さ
大人も酔っぱらってるって言うのにまだ先輩からしたら子供の俺が耐えれるわけなくて
暫く介抱されてたけど大人に囲まれてるだけでも居心地悪くて寒い駅で暫く休んで始発で帰って来た。
乃吾淋しくないかな
ってこんな状態で帰っても心配されるのは俺の方だ。
「っ、はぁっ……」
やばい……全くアルコール抜けない
気持ち悪い
マンションの入り口に入り鍵をまわす
8階が遠すぎて乃吾には申し訳ないが自分の部屋に駆け込む
と同時に走ったのが悪かったのか吐き気は会ったが吐くまでじゃなかったのに
「っぇ"……!! げほっ……!」
ーーービシャビシャッ!
勢い良く胃から込み上げた内容物は床に打ち付けられてビクビクと収縮する異に背中も波打つ
「はぁっ、おぇっ……、げぇっ
ッ ごほっ、げほ、はーっはぁっ んっ、……! おぇええっ」
ーーーバシャバシャッ!!!
酒酔いで吐くときは一気に出るって良く聞くけど本当だったんだな……なんて冷静に考えてる自分と
あれだけ飲んだのにあまり水分がなくて喉が張り付いて気持ち悪い
駅の自販機で買った水を飲む
「っはぁ、……臭い……」
ほぼアルコールの臭いに胃酸の酸っぱい臭いが混ざったような……
はいたお陰でアルコールが少し抜けたのか目眩がおさまってからだの重さもましになったけど
これ、どうにかしなきゃ……
玄関入ってすぐの床に結構な量の嘔吐物を片付ける体力はほぼなくて
そのままリビングへ行き口を濯げば何故か嘔吐反射が刺激されたようで先程のんだ水をキッチンのシンクに吐き戻す。
幸い汚れてないスーツを脱いで部屋着に着替えれば元々強くない身体は倒れこむようにベットに沈んでそのまま意識を失った。