Noel

□ツンデレとデレデレ
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ラムザ視点
まずはじめに。おれはあるにあが好きだ。大好き。昔はよく泣き虫で幼稚園で泣いてラムザ…どうしよう…ってしゃっくりをして俺の袖をぎゅっと掴む。その頃からずっーと好きだった。

小学校ではいじめられていたのに俺に何も言わないでずっと内緒にしてた。でも俺がそれを知って問い詰めれば涙を流した。守らなきゃって思った。

中学校ではあるにあは完璧に俺を弄るのが趣味になっていて、よくケラケラと笑っていた。しかしそんなあるにあも好きだと感じた。そんな笑顔を観れるのなら俺は犠牲になろうと感じた。

高校では新しい友達ができた!と言って俺に紹介した。タップ、あむすん。そこで恋のライバル登場だ。タップマンだ。タップはあるにあに一目惚れをした。俺は負けるもんか!とタップマンに喧嘩を挑んだこともあった(負けたが…)

大人になってからは公然わいせつで捕まったあむむむむを助けるべく3人で迎えに行く。そしてそこでジャンクという看守に出会った。そこからだ。あるにあがまたよく泣くようになったのは。笑顔が崩れてきたのは。

あ「ラムザさん。」
ラ「ん、どうかしたか?あるにあ」
あ「ラムザさんつて俺のこと好き?」
と首をかしげて聞いてきた
はぁっ!?それって反則だろ!?!?なにその可愛いの!!!なんだ!どうした!?いつもはえー!ラムザさんくさーいみたいなこと言ってるのになんだ!?
ラ「す、好きに決まってんだろ」
あ「……本当?」
ラ「ああ…!じゃなかったら今まで一緒にいないだろ?」
あ「そうだよね……そう…そうだよね!うふふー…!!」
なんでそんなに嬉しそうに笑ってるんだ…。可愛すぎだろう!!今すぐ抱きしめたい。
あるにあは看守に呼ばれて俺の前から消えていった。

あ「看守…?何?」
ジ「あー…いや。なんでもない」
あ「えー?」
タ「何話してんのー?」
ジ「いやなにも」
あ「特になにも?」
タ「そっか!じゃああるにあ、今日は一緒の房で寝よー!!」
あ「…?別にいいけど…」
あむ「じゃあ俺は看守と寝る」
あむすんがそうやって言えばあるにあは、笑顔でそっかー!いいね!と笑っていた。
しかしその顔は嘘をつくときの顔だ。本当は泣きたいはずだ。なのに泣かない。あるにあ…昔みたいに俺を頼ってもいいのに。タップマンや、あむすん、看守は遠くの方へと消えていった。

ラ「あるにあ」
あ「ん?なにラムザさん」
ラ「無理してないか?」
あ「……は?」
と固まった後あるにあはすぐに笑顔で
あ「何言ってんの。そんなわけないでしょ」
ラ「嘘はなし。」
あ「……嘘じゃないもん…」
ラ「嘘」
あ「違うし…」
ラ「あるにあ、無理するな」
あ「ち…がう…し。無理なんか…してない…も…ん」
あるにあの目にはたくさんの涙が溜まっていく。俺はそれを手で拭ってやる。
ラ「くるしいのか?」
あ「…………うん」
ラ「あるにあ、ジャンクのこと…好きなのか?」
あ「…!わかんない…だけどあむすんと仲良さそうにしてると……辛い」
ラ「そうか…」
あ「やっぱり変だよね…男が好きなんて…」
あるにあははあ…と溜息をついて肩を落とした。俺は必死に否定をした。そして俺の思いも聞いてもらう。

ラ「それは違うよ。あるにあ。俺も実は男が好きなんだ」
あ「えっ…!?ラムザさんも…?」
ラ「そう。……あるにあ」
俺は優しく彼の名前を呼んだ。彼は動揺を隠せてない。あわあわして、やっと俺の方を向いた。その顔が可愛くて。
チュッ

あ「んっ……?」
口を離せば、あるにあはやっと思考が追いついたのか、顔を真っ赤にさせていた。口元を押さえて、えっえっ…!?と混乱。
ラ「いい加減こっち見ろよ」
耳元で囁けば、彼はヘナヘナと力が抜けて、俺によしかかる。
俺はよしよしと背中を撫でてやった。耳は真っ赤で、ここが外じゃなければすぐ……ベットインだったが…。
ラ「ほら、あるにあ、早く行かないと看守が怒るぞ」
俺はあるにあの手を握り、自由時間に入るべく、広間に急いでいた。もっとあるにあを可愛がりたい。もう誰にも容赦はしない。強引にでも俺のものにしてみせる。






「長年の恋心とは怖いものだね」


どこかで男が笑った。
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