Noel

□嫌い嫌い大ッ嫌い(裏切り)
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あるにあ視点
俺は何もかもが嫌だった。
学校で行われる暴力が。精神攻撃が。そのせいで最近では頭痛が止まらない。みんなして冷たい目で見てくる。みんなして俺を追い込む。嗚咽が止まらない。


屋上。

あ「こんなことになったのはいつだっけ?」

俺は何もしてないのに。濡れ衣着せられた。だから…

あ「違うって否定してるの馬鹿げてるからそうだよ。って答えた俺はバカだなぁ…」

最初にみんなに誤解を解こうとして、みんなに信じて欲しくて死に物狂いでいろんなことをした。なのに…


あ「誰も信じない。ラムザさんもジャンクもあむすんもタップも!!!!」

あ、そうだ。確か彼らは俺を冷たい目で見た上に俺に暴力してきたなぁ…無視が一番辛かったけど


あ「でも、楽しいなぁ…俺はきっと彼らに後悔させた。後悔させてもう一度こちらに優しい目で見て欲しかった」


俺はマイクに電源を入れた。



ラムザ視点

あるにあは最低な奴だ。
あるにあは酷い奴だ。
あるにあは最悪な奴だ。

そう言い聞かせてきた自分を殴ってやりたい。そんなことなかった。彼は嘘なんかつかなかった。目の前であるにあと俺たちを仲間割れさせた男がジャンクに質問攻めされていた。タップは絶望だ。という顔でうずくまっている。あむむむむは泣いていた。

先ほど見たのだ。

あるにあとこの目の前の男と話しているところを。たまたま聞いてしまった。その話を聞いた俺たちは酷く後悔した。なぜ今まで気づかなかったのだろうか。後ろの方でジャンクの怒鳴り声が聞こえた。いつも穏やかなジャンクが声を荒げていた。

先ほどの会話それは……

男「あんたも大変なことになってるよなぁww」
あ「なにが…」
男「ラムザとかジャンク、タップやあむむむむに殴られたり精神攻撃されたりねww」
椅子に座った男は言う。
男「あーあwwほんと楽しいわ。そろそろ死ぬんじゃないの??もー俺かわいそうだわ!とかいってww」
あ「……」
男「は?なんとか言ったらどうなんだ!!」
男はあるにあの襟元を掴む。あるにあの目はクレヨンで塗りつぶされたような真っ黒い目。
足はぷらぷらと浮いていて。それでも彼は苦しがらなかった。
男「最近反応がなくてつまらないな。」
あ「……」
男「あ、そうだ。そろそろラムザを…」
あ「やめろ!!!」
男「おっとぉww怖い怖い」
あ「あいつらには何もさせないから」
男「はぁ?なんだよ。そんなに大切か?」
あ「…そう大切なんだ。例え俺を裏切ってもあの頃の優しい思い出はあるんだから」
男「はーあ。哀れだなぁ!お前確か俺にハメられたあとに、親が死んで金が足りないから体売り出したんだろ?」
あ「……」
男「で、自称行為を繰り返しまくって、挙げ句の果てには死ぬ気だろ」
あ「……」

ジ「おい、お前どういうつもりだ。」
ジャンクは彼らの会話を聞いてもう抑え切らなくなったのだろう、目が怒っていた。
あむ「お前のその会話録音させてもらった」
男「……げ。めんどくさいことになったなぁ…」
あ「なんでいるんだよ…」
タ「あるにあ!!ごめんね。あるにあ!本当に…」
あ「ごめん」
ラ「っ!?あるにあ!!」

あるにあは走ってどこか言ってしまった。


というのが会話だ。これを聞いた俺たちは絶望をした。後悔をした。なんであいつを信じてやれなかったんだろうって。そんなギスギスした空間の中、放送が入った。



あ「あー…!あー…!マイクテスマイクテス。聞こえてるかなぁー?」
あるにあの呑気な声が聞こえた。それにビックリした俺たちは静まり返った。

あ「聞こえたら返事してねー!というか返事もしてくれないか。」
あ「きっと先生たちや、他のクラスの人、学年の人はなにがなんだかわからないけど、まぁ俺のクラスの人たちに一言言うねー!」
と明るい声色で言えば息を吸った。



あ「死ね。」

あ「別に俺はもう怒ってないし、みんなに暴力や精神的攻撃をされたことも気にしてない。それどころかもう快感に変わっていったよねぇ!!!!」
あはははとどこか狂気じみた彼にゾワッと鳥肌が立つ。
あ「ま、さてと。怒ってはないし、恨んでもいないよー。だけど思うことは嫌いだなーって!嫌い嫌い大ッ嫌い!」
あ「ちょっと話しすぎたね。」



あ「とあることに感謝して俺死にます。」
あ「屋上から飛び降りまーす。」
あ「先輩。ありがとうございました。誰も信じられない仲でゆういつ貴方だけは信じられた。俺はそんな先輩が好きです。もし生まれ変わるのならば………」

あ「次はあなたのそばで生まれ変わりたいなーなんてね。じゃあね。」

俺たちは急いで階段を駆け上った。まだ間に合う。まだ間に合う。そんなことを信じた。

目の前には赤髪の彼ともう一人の男性がいた。その男性はあるにあに手を伸ばした。
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