夢短編部屋

□不安と嫉妬と誕生日
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いままでは、付き合ってきた女は…

構ってくれない
デートに連れていってくれない
連絡をくれない
見た目と中身が違う


などなどと、理想を押し付けられてうんざりしていた…けど。

妹の名前は?はむしろ

「連絡が…こねぇ…」

メールを出したのは朝練に行く、通学路。家の前通るから一緒にいこうと、ただですら二学年違う自分は側に居れない

連絡が来ないまま、マンションを通過すると正門前で連絡が来る

『おはよう、清志。ごめんなさいもう、体育館に居るから』


確かに一年は先に来て、準備をするとはいえ朝早く起きては、兄の名前は?と自分の弁当を作り。兄の名前は?を叩き起こし、朝飯を食わせる。そして、体育館に誰よりも先に行き体育館の空気を入れ換え掃除をし始め。1年が揃う前には終わっていて。マネージャーが揃う頃には。


「こうなってんだよな…」


全部が終わり、マネージャーが何をしたら?と、ボーッとしているのに頭をポリポリと掻くと。兄の名前は?の駄々こねににこにこと笑いかけている


実に…彼氏としてはモヤモヤする

先輩としては申し分ないマネージャー

「はぁ…昼飯ぐらいは食えるんだろうな…」

そう思って、朝練終わりにメールを出す

『昼飯、屋上で食おうぜ』


そう、朝練が終わり汗を部活棟の男子シャワー室で汗を流した後に送り


ワナワナと自分のクラスで、休み時間にスマホを見ても、センターに問い合わせても、ラインを見ても既読はないし、センターに勿論無かった

そう、妹の名前は?は携帯の存在を忘れる


「頼むから見ろよ!」


寂しいとか、会いたいとか側に居たいとか、宮地が口に出すと時間を作り会いには来てくれるが…

妹の名前は?は一度も言われない

みゆみゆのライブを見に行こうが、イベントに行こうが、笑顔で送り出しその間連絡は寄越さない

始めはそれが嬉しかった。それが利己主義でうざい女と同じ行動だと気がついたときには、妹の名前は?に三日連絡していなかった。慌てて連絡したらいつもと変わらずに笑顔で自分を見上げていた


部活で顔を毎日会わせていても、何らかわりなく…オレはそれを次第に不安に感じ始めていた


大事にしてやれてるのか?
利用してオレが都合いいんじゃないか
本当に幸せなのか?

愛してくれてるのか…

気がついたら、妹の名前は?で頭が一杯でため息しかでなくなっていた。

ダチは出来た彼女とか羨ましいとか言うけど…


妹の名前は?は心底失いたくなかった

そんなこんなしてて。


「なぁ?新崎サン…あえて告白するけど…付き合わないか…」


「…考えさせてください」


まさか、こんな場面に出くわすなんて

考えさせてください…か。
自業自得だよな…オレの行動考えたら…

そうか…オレ…

自分しか考えて無かったな…


その場を後にすると、なにも気力がわかなくて。部活が休みでよかったとため息と空を見上げた


妹の名前は?から…別れ話がいつ来るんだとか、嫉妬で苛立ちながらも

自業自得と自分にした打ちしながら


「…つら…」


こんな気分は始めてだった

当たり前になった日常
当たり前の笑顔
当たり前…

何一つその、与えてくれることに

オレは…


「…手遅れに気がついたら…もう遅いか」

そんな呟きと、スマホが震えると

『いきなりごめん話があります今日時間あるかな?』


…ああ…別れ話がついにきたか…


「悪い…無理」




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