闇夜に舞う服部の相棒W
□第5話
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「なるほど…それで今に至るというわけですか?」
「えぇ…ところでその後のハンターの行方は?」
「現在も湾内を捜索していますが、これといった手がかりは…」
「無理もありません…」
「!?」
「ご存知のように、シールズのシールは、海・空・陸の頭文字を取ったもので…中でも泳ぎは得意なんです…」
『ククッ…ライフル狙撃と同様にな』
「その狙撃ですが…ライフルを撃ったと思われるビルの屋上から…妙な物が見つかっています…」
「妙な…物?」
「千葉君」
「はい…」
「ベルツリータワー側の窓拭き用レールスペースに…サイコロとら長さ50mmの空薬莢が置いてありました…薬莢に関しては犯行で使われた7.62mm弾と口径が一緒です…」
「それは、ハンターが愛用していたライフル…」
「KM-11の、NATO弾とも一致しますな」
『本当に彼がやったのか?嘘だろう…』
「(亜夜さん?)」
「サイコロは…シアトルの狙撃地点にも、薬莢とは別にサイコロが置いてあったんでしょうか?」
『いや、そんなものがあったとは聞いていない…だが』
「???」
『ハンターにはサイコロのつながりがある』
「ハンターはダイスゲームが好きで…左腕のここにサイコロの入れ墨をしているそうです」
こことは、二の腕だ
「な、なるほど…」
「つながりとしては薄いが、ハンターが何かしろのメッセージとして使ってもおかしくはないかと…」
「えぇ…それに、今回の犯行がハンターによるものだという、何よりの証拠は、被害者にあります…」
「…」
「…というと、ハンターには藤波さんを殺害する確かな動機があるということですかな?」
「えぇ…その藤波宏明こと、7年前、ハンターに…」
『日本の不良物件を売り付け、破産に追い込んだ人物』
「なんだって!?」
「それで…」
「こりゃ、犯人はハンターに間違いねえな…」
『ッ…(ハンター何故だ…)』