闇夜に舞う服部の相棒

□第5話
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「それより、オマエ、こんな所で何してんねん」

「オマエこそ何やってんだよ」

『確かに、何やってんの?』

「お前、知らんかったのかいな」

『そりゃ…』

「実は、大阪で殺されたたこ焼きのおっちゃん、顔馴染みやったんや!何か盗賊団のメンバーやったらしいけど、中学の時からあの店に通うててな…」

『んで、色々世話になったから、犯人挙げて仇取ろうって意味?』

「その通りや!」

「それで京都に来て…犯人の手がかりを探してたわけか!」

「だったら、いいもんあるぜ!」

「『??』」

「なるほど…この絵の謎を解いたら…仏像の在処だけじゃなく、殺しの犯人にも繋がるわけか」

「あ、そんでオマエ…」

「ああ!仏像を盗んだのが「源氏蛍」なら…義経や弁慶に関係する場所を回れば、謎を解く手がかりが掴めるんじゃねーかと思ったけど」

「京都はさっぱりわかんねー」

『それなら、案内してやるよ』

「俺の台詞やで…」







「ここが五条天神や!」

『義経記では五条天神じゃなくて、ここで出会ったことになってる』

「どや!何か共通するモンはないか?」

絵を見ながら新…コナン君は言う

「いや…なさそうだな…」

「ほな、次行くで」

「けど、気に入らんな!なんで山能寺の坊さん、オレ達に依頼してけーへんかったんや?」

「関西で探偵ゆうたらやっぱり俺やろ」

『俺は!?』

「…ま、いいか…確かに服部の親父、偉い人だし」



弁慶石

「ついたで、ここや!」

『弁慶石だ』

「弁慶石?」

「弁慶がいつも腰掛けていた石だとか…比叡山から投げた石やとか…色々伝承があるみたいやで?」

「ここも関係ないみてーだな…」

「そうか!ほな次や!」

『次は何処だ?』

「蹴上インクラインやな!」

『待て!』

「「!?」」

二人を庇うように前に出る

『文さん…何の用事で?』

「あ…」

「知り合いか?」

『手、出すな』

「「…」」

「名無し、そこをどきなはれ」

『いやだ!俺はこの事件を解決する!』

チョロ

『シマちゃん!』

「「シマちゃん!?」」

「ってか、名無しとどういう関係や!」

「京都府警の綾小路です…それに名無しとは腐れ縁やけど、「源氏蛍」の件で色々調べてるみたいやけど…ここは大阪と違います」

「素人は首突っ込まんことや!」

『あ、シマちゃん待てや!ハッ!そうや、文さん!』

「よろしおすな…名無しまた後でな」

『あ、うん…バイバーイ』

「さいなら」

『文さん気を付けてくれよ!』

「…名無しもな?」

『うん』





蹴上インクライン疎水公園

義経大日如来

「はぁ」

「ここもはずれみたいやな」

「昼飯にしよか?」

ブァア←桜が舞った

「桜か…」

「ん?」

「いや…桜見ると、いっつも思い出すんや…」

『8年前のこと…』

『なぁ』

「ん?」

『8年前ってさ』

「??」

『お前、寺の格子窓に飛び付いたやつだろ?』

「な、何で知っとる…ま、まさか」

『いや、俺は違う」

「なんや;驚かせるなや…」

『わりぃわりぃ…んで?』

「水晶玉か…」

『なんか見たことある…』

「ホンマか?!誰か同じの持ってんのか?!」

『いや…』

『和葉ちゃんは知っているのか?』

「え?このことかいな?」

『当たり前…お前、和葉ちゃんのこと好きなんだろ?』

「な、なんのことや!!」

『惚けるな…好きなら好きってはっきりしろ!』

「ど、どうしたんや…」

『わりぃ…度が過ぎたな…忘れてくれ…さて…コナン君よ』

「ん?」

『スケボー貸してくんね?』

「うん…いいよ」

『ありがと…ってか、あんの!?』

「あるさ…ちょっと待ってて」

『あ、あぁ』

「…名無し、何するつもりや」

『君に怪我をさせるわけには行かねーんだ』

「え…名無しまさか」

『ホンマ、悪いって思っとる』
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