闇夜に舞う服部の相棒
□第8話
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パチッ
『ッツ…あれ?俺、何して…』
ガチャ
「???」
「名無し!あの電話どういう意味や?」
『あ、はは』
「惚けるでない!」
『…ヤバかったし…』
「とにかく気ぃつかはりまして良かったですわ」
『あ、ありがと…///』
「いつでも頼よはるといい」
『うんってか、服部は!?』
「隣にいますわ」
『良かった…』
起き上がろうとすると
文さんが背中を支えてくれた
『ッツ…ありがとう』
バサッ←病室のカーテンを開けた
『服…Σうおっ!?』
ギュッ
「無事でホンマ良かったで」
「心配したで、平次はんに、名無しはん」
「大滝はん…それに誰やっけ?」
白鳥さんがずっこけた
「…警視庁の白鳥です」
「殺害された桜正造氏が《源氏蛍》のメンバーだったと聞いて、東京から駆けつけたんです!」
「痛むか?」
『少し…服部は?』
「頭くらい全然大丈夫や!」
『ぶっ倒れんなよ、服部』
「お前もな、名無し」
コツンと拳を合わせた
「家宅捜索で、桜氏の店から盗まれた美術品が見つかったんや!」
「…」
「名無しは戻ってな」
『…何するんだ?』
「はぁ…おとなしくしとるか?」
『勿論』
『文さん、短刀は?』
「鑑定に回させてもらいます…」
『結果出たら教えてくれ。肩の傷もやるよ』
「え?肩の傷を?」
『えぇ…あの短刀が桜さんを殺害したならそれが凶器っていう証拠になるんだ…あ!ケータイ!いっつ…』
「大声出すからや…アホ」
『アホちゃうわ!文さん、ケータイ』
「ケータイなら、そこに」
『お、あった♪あった♪』
「名無しが語尾に♪ついてるで…キモいんやけど…」
『うるさいなぁ…服部だけに教えてよう思ったけど前言撤回…止めた』
「はぁ?!なんやそれ!」
『実はな…犯人にバレないように小さな盗聴器を仕掛けたんだ』
「「「「「!!!」」」」」
「はよ、いえや!」
肩を揺さぶられる
『うー…目が回る〜』
「あ、すまんかった」
ザザッ
「…」
無言か…
「どうや?」
『シッ…』
「…」
『今のところは何もねぇな』