桜木夢

□5 愛し合う2人
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・・・むっ。

・・・ぬっ。

何か考えている様子の花道。


「ー・・・イカーン!!俺は・・・イカン!イカーン!!!」
と叫びながらガバッと私を抱えたまま起き上がると、
くるりと回転して、私を抱えたままベッドから足を下ろす。

膝に乗っている私の肩を掴み、まっすぐ目を見て言った。

「・・・イカン!名無しさん!これはイカン!これ以上は・・・」

「・・・うん。」

「・・・花道、下見て。」

私は、花道の視線を下に誘導する。

・・・そう、花道のモノが元気になっている。

「・・・こ、これはだな・・・その・・・。」

私を支える手を離せない花道は、
キョロキョロと視線を逸らして、
顔を真っ赤にしている。

「・・・どうしようか?」

「・・・いや、そのだな・・・」

「花道、やったことある?」

「・・・あるにはあるが・・・2回程・・・」

「へぇ。」

「名無しさんは、あるのか?」

「・・・前にあの先輩と途中まで・・・」

あの先輩とは、高校に入ってすぐの頃に、私に言いよって来た先輩のこと。

「気持ち悪くて途中で逃げた・・・アハハハ。」

「・・・そうか。」

私は軽く笑って誤魔化した。


「・・・花道なら・・・逃げないよ。」


私はどうしてこんなことを言ったのか。
ただ、花道ならいいと思っている私が居た。



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