桜木夢
□5 愛し合う2人
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ーあー、疲れた。
このデカイ図体をくすぐるのもラクじゃない。
なぜか固まる花道。
「・・・どうしたの?」
顔を真っ赤にして目を合わせようとしない。
「・・・この態勢をなんとか・・・」
私は、よく見てよく考えた。
花道のお腹の上に馬乗りになっている。
さっきまで、くすぐるために密着していた。
私は何も考えずにノーブラ・・・
「「・・・・・・」」
「・・・あ、ごめん。」
私がそういうと、
花道は、やっと目を合わせた。
「・・・名無しさん。俺は我慢できんぞ・・・。」
私は固まってしまった。
花道は、私の肩にそっと手をかけ、
グッと抱き寄せた。
私は花道の上に乗ったまま、ただただ体重を預けることしかできない。
「・・・名無しさん。ごめん。俺・・・」
耳元でそっと話す花道。
「・・・うん。」
ー少しの沈黙。
花道が暖かい。
鼓動も聞こえるし、
息使いも聞こえる。
私は、花道の次の言葉を待った。
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