清田夢
□海南の清田
3ページ/5ページ
練習をしていた4人が部室で着替えている間、私は部室前で靴を持って待っていた。
慣れない学校は落ち着かない。
少し先に正面玄関があり、入ってすぐ目がつくところにガラス張りの大きなケースがズラーッとある。
・・・吹奏楽部、野球部、柔道部、剣道部・・・・・・
真ん中の1番目立つ所。
バスケットボール部
沢山並んだトロフィーや盾。その後ろには、『常勝』と書かれた大きな旗がある。
「・・・常勝か・・・・・・すごいプレッシャー・・・」
「・・・そうだな。」
急に後ろから声がして振り向くと、ノブが居た。
「・・・いつの間に・・・」
「・・・常勝って、すごいプレッシャーなんだよな。俺たちにとって。
だから練習しないと・・・・・・」
「・・・そうだね。」
少し俯くノブにかける言葉は見当たらない。そのプレッシャーは私には検討もつかないから。
「・・・でも・・・・・・この、スーパールーキー信長さまが居るから、海南は絶対勝ーーーつ!
カーッカッカッカッ!!!」
「あ、お疲れ様でした。」
私はノブを無視して後から来た3人に挨拶した。
「ノブ、うるさいよ。」
ニコッと笑う神さん。
少し怖いけど、ノブは静かになった。
「・・・さぁ!名無しさん帰ろうぜ!」
ノブは元気に言った。
「・・・名無しさんちゃんて言うのか。名無しさんちゃん。ノブを頼むよ。」
穏やかな顔で言う牧さん。
「・・・?・・・はい。」
ノブもなにがだ?と言う顔をしている。
その後、みんなで校門を出て、それぞれ帰った。
.