色松1
□一松事変リターンズ
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ふと一松を見ると、変な事言うなオーラを醸し出し、カラ松をじっと見ている。
そして、斜め前に座るおそ松は、呑気に煎餅を食べながら、そこら辺にあったマンガを読みケタケタ笑っている。
後、どの位この状況に耐えれば良いのか…二人は既に限界だった。
「…お、おそ松兄さん…、わ、悪いんだけど…カラ松に用事あるから…席外して欲しいんだけど…」
「えっ、何?お前がカラ松に用事って珍しくない?」
もう何も浮かばず、咄嗟に出た言葉に、一松の闇オーラが激しくなるのを感じ、カラ松は白目を向きかけた。
(ごめんなさい…一松様…もう、何も浮かびません…)
魂が抜けかけるのを必死に耐え、おそ松とのやり取りを続ける。
「…あぁ…大事な話なんだ…」
「ふ〜ん、まぁ一松がそう言うなら席外すよ。」
「あ、ありがとう、おそ松兄さん…」
そう言われ、外へと出かけて行ったおそ松を確認するや否や、一松は起き上がった。
「おい、一松!!ビックリすんだろが!!」
「…だって、カラ松の服着たくなっちゃったし、カラ松の匂い落ち着くし…」
「!!!」
パーカーの袖の匂いを嗅ぐ一松の幸せそうな顔に、カラ松のハートはぶち抜かれ、ぎゅっと一松を抱きしめる。
「一松、とにかく着替えよう。いつ誰が帰って来るか分からない。」
二人は慌てて服を脱ぎ交換する。それぞれの服に着替え終えると、改めてイチャつき始めた。と、その時茶の間の戸が開きおそ松が現れると同時に、一松はカラ松を蹴飛ばし、胸倉を掴む。
「忘れ物しちゃ「あ"ぁん、このクソ松がちげぇだろ!?一松じゃなく一松様だろぉがァァ!!」
いくら恥ずかしいとは言え、あまりの一松の豹変ぶりに、ガクガクと揺さぶらるカラ松は、一気に魂が抜けてしまった。
(うぅ…いちまぁぁつ、そりゃ無いよ〜……)
Fin