色松1

□夏色模様2
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一階でちゃぶ台を皆で囲みながら、晩御飯のカレーを食べる。
いつもと変わらない筈なのに、明らかにカラ松だけは違った。帰って来てから、目も合わせてくれず、話しかければ直ぐに違う兄弟に話をふる。
一松の存在を消す様な態度に、一松は何も話さなくなってしまっていた。

「一松兄さん、ソース取って。」

「…………」

「一松兄さん?」

「ほら、ソース。」

「あ、りがとう。おそ松兄さん。」

「…ご馳走様。」

黙々とご飯を食べ終えると、一松はそのまま部屋に向かい茶の間を後にした。
一同がしずまりかえり、お互いの顔を見た。

「…一松どうしたの…?具合悪いの?」

「分かんないよ!最初は普通だったもん!」

「…………」

皆が勘ぐり合う中、カラ松だけが苦い顔をする。
食事を終え、各々風呂が終われば残りは一松のみ。チョロ松がそれを伝えに行くと部屋から降りてきて風呂場に向かった。

脱衣所に入るなり、あの光景が浮かび、目に涙が溢れてくる。外に漏れないよう、声を殺しながら一松は泣いた。



「なぁ、カラ松。何か心当たりある?」

「!?な、なんだい急に…!!」

「だぁって、少なくとも二人はプール行ってないじゃん!」

「あぁー、カラ松兄さんが何かしたんだ――――!!喰らえヘッドスライディングゥゥゥゥ!!」

「ギャァァォァォ!!」

十四松の攻撃が腹を直撃。カラ松は床にのたうち回った。

「ったく、どうしたんだよ。一松の奴は…」



そうこうしながら皆が二階に上がり、寝る支度をしている頃、カラ松は屋根の上で夜空を見上げていた。
そして、一松が風呂から上がってきた。

「一松ちょっと良いか?」

部屋に入るなり、おそ松が一松に問いかける。急な事で断る術も浮かばず、二人は部屋から出て行く。
その様子に一番動揺したのは言わずと知れたカラ松だ。トイレに行くフリをして、二人の後をつけた。
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