堕落した色松

□Triangle3
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静まり返る部屋━━━
額に濡れたタオルを置かれ、意識を失くしたおそ松が横たわる。
その側で、じーっと見ている十四松は、温くなったタオルを濡らしては、新たに冷えたタオルに変えていた。

「……んっ…」

「あ、おそ松兄さん、気が付いた?」

目を開け、ボンヤリする中、十四松が顔を覗かせる。
タオルをどかし、身体を起こせばあちこち痛みが走り、おそ松は顔をしかめた。

「大丈夫?今皆読んで来るから、待ってて!」

あまりの痛さに寝転がり、ボンヤリ天井を眺めれば、夕べの一松が思い出される。
おそ松の事をカラ松と呼ばれた事に、奥歯を噛み締め、腕で顔を隠す。そのうち、下から上がって来る幾つかの足音。

「おそ松兄さん、大丈夫?どっか痛む所無い?」

心配そうにトッティが近づき、チョロ松も側に腰を降ろす。

「…あぁ、大丈夫……」

「「……………」」

黙る二人にかける言葉が見つからない。暫く沈黙が続いたが、先に口を開いたのはチョロ松だった。

「…おそ松兄さん…、昨日、一松とどこ居たの?…カラ松兄さん…一松の事凄い心配してたんだよ。」

「………………」

「やめなよ、チョロ松兄さん。おそ松兄さん今怪我してるんだよ!」

気まずい雰囲気の中、遠くの方から鳥の鳴き声が静かな部屋へと聞こえてくる。おそ松は黙る二人を見た。

「……悪いんだけど、一人になりたいんだ。席外してくれる?」

いつもと変わらない口調だが、元気が無い。二人は頷くと、部屋から出て行った。




(………一松……俺は…どうすればいい…)

無理矢理犯し、泣きじゃくる一松の姿が頭から離れない。正直、後悔はしていない自分にびっくりする。
カラ松と一松の間に、入り込む隙は無いのも分かっている。だからわざと一松の身体に自分の跡を残した事も。

なのに、おそ松の目からは一筋の涙が流れていた━━━━━

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