短編集

□風邪
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*アンク視点
アイツの部屋を開けると、ベッドに横たわって寝ている結希がいた。
何故か手には俺のメダルを持っている。まぁ、大きさからして、そこらじゅうにある似たような模造品だろうが。
冷蔵庫にあった、冷えピタとかいう奴を首に貼る。後、ペットボトルで入れてあったお茶を机の上に置く。
「…静か過ぎるんだよ」
お前が居ないと。
妙な気分だった。居ればうるさい癖に、居なければ静か。
何なんだ。訳が分からない。
考えても答えは出そうにないので、考えるのをやめて、部屋を出る。
「…元気になれ」
何時だったか、伊達が映司に言った言葉を呟きながら。
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