クリスタル横丁

□今年の横丁ハロウィン
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ハロウィン――夜の横丁――


クラウド(とうとうこの日がやってきたな)


ティファ「お菓子どうぞ」


クラウド(よし、シミュレーション通りいくぞ!)


クラウド「ティ―――」

サイス「よう、ティファ」
ティファ「あら、サイスじゃない」

クラウド「ふぁ・・・」

ティファ「サイスは魔女の仮装してきたの?」
サイス「まぁな。無難だしそこまで凝った飾りも着けなくていいしな」
ティファ「そうなんだ。よく似合ってるわよ」
サイス「そ、そうか?ティファもよく似合ってるよ。猫か?」
ティファ「うん。お店のくじ引きで決めたの。リノアが狼でガーネットが吸血鬼、ユウナがカボチャ姫でデュースが包帯少女よ」
サイス「デュースのやつ、包帯少女の仮装にかなりてこずってたぞ。可愛いかどうか、店の雰囲気に合うかどうかつってな」
ティファ「でもその努力の結果、すっごく可愛い包帯少女に変身したじゃない。お店でも大人気よ」
サイス「アタシら女どもとマザーで一生懸命考えたんだ、そんくらい人気じゃないと困るね」
ティファ「フフ。ところでハロウィンの合言葉と言えば何かしら?」
サイス「そりゃ勿論、トリック・オア・トリート?」
ティファ「偉大なる魔女様、マフィンを献上しますのでどうか悪戯はおやめください・・・なんてね」
サイス「ハハ!仕方ないねぇ、ティファの作ったマフィンで勘弁してやるよ」

クラウド「・・・」

ティファ「あ、クラウド」
サイス「何だよ」

クラウド「別に」

ティファ「クラウドのその仮装は?狼?」
クラウド「ああ。金がないから百均で済ませた安い衣装だけどな」
ティファ「でもよく似合ってるよ。クラウドもお菓子いる?」
クラウド「ああ・・・trick or treat?」(←ティファの瞳をじっと見つめながら)
ティファ「マフィンをあげるから食べないで?狼さん」(←頬を染めてる)
クラウド「フッ、仕方ない。ティファの手作りマフィンを渡されたら許してやらない訳にはいかないな」

サイス「・・・」

クラウド「何だよ」

サイス「別に」


バチバチッ(クラウドとサイスの間で火花が散る)


ティファ「あの、二人共・・・?」
サイス「ティファ、今年はお菓子配る係なんだろ?アタシも手伝うよ」
クラウド「いいや、俺が手伝うからサイスは商店街でお菓子でも貰ってろ」
サイス「命令すんな。アンタこそセフィロスオーナーに菓子を強請る度胸試ししてこいよ」
クラウド「全力でやなこった!」
ティファ「お、落ち着いて二人共!」


スコール「・・・あっちで戦いが勃発してるな」
リノア「ライバル登場でクラウドも大変だね」


エーコ「は〜いストップ〜!」
キスティス「お祭りの日に喧嘩なんてご法度よ」
シェルク「ここは正々堂々勝負で決着を付けましょう」
クイーン「そして勝った方が明日ティファとスーパーにお買い物に行けます」


リノア「あ、エーコたちだ」
スコール「情報部四人衆か・・・」


ティファ「私とスーパー行けるってそれ何のご褒美にもなってないんじゃない?」
エーコ「実はそうでもないのよね〜」


クラウド(ティファと仲良くスーパーで買い物をして荷物を持ってあげて帰りに喫茶店にでも寄って・・・)

サイス(ティファとスーパーに行って夕飯のメニューの参考になるものを色々聞いたりして帰りにどっかでお茶して・・・)


二人「乗った!!」

ティファ「ええっ!?」
エーコ「はい、決まりね!」
シェルク「それでは勝負内容とルールを説明します」
クイーン「勝負の内容は同じ量のお菓子が入ったカゴを持ってお菓子を配ってくる事。
     相手から『トリックオアトリート』と言われた時のみ、お菓子を一つだけ渡せます。
     ちなみに『トリックオアトリートを言え』と相手に強要するのはNGです。
     他にもお菓子をどこかに隠したり捨てたり、一人に大量のお菓子を押し付けるのもNGです。
     最後に、先にお菓子を全部配り終えた方の勝ちとなります」
キスティス「これがお菓子の入ったカゴよ。頑張ってね」


ドサッ(溢れんばかりのお菓子が大量に入れられたカゴを渡される)


クラウド「・・・なんかやたらとお菓子多くないか?」
サイス「一人分の量が尋常じゃねーんだけど」
キスティス「さぁ、何の事かしらね」


リノア「そういえばキスティス、WPOの地域活動の一環としてハロウィンにお菓子配りをするようにってリーブに大量のお菓子を押し付けられてたような」
スコール「ここは目を瞑っておこう」


エーコ「それじゃ、よ〜いドン!」

二人「うぉおおおおおおおおおおおお!!!!」


スコール「全速力で走ってったな」
リノア「どっちが勝つかな?」
スコール「クラウドのような気もするがサイスの本気度もかなりのものだったから分からんな」


キスティス「さて、配布するお菓子の4分の1が片付いたわね」
クイーン「ですがまだまだお菓子は残っていますね」
シェルク「早く配り終えてしまいましょう」
エーコ「子供が沢山寄って来る場所知ってるからそこに行きましょう」


リノア「あ、やっぱりクラウドとサイスに渡したお菓子って・・・」
スコール「見なかった事にしてやろう」
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