クリスタル横丁

□リアルおままごと
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クリスタルハウス


シンク「というのは名ばかりの普通の家だけどね〜」
エルオーネ「でもなんでそんな名前がついているのかと言うと〜?」
シンク「それはこの家が特別な家だからで〜す!」
トレイ「で?何故私とセフィロスオーナーもここに呼ばれているんですか?」
シンク「一緒に遊ぶ為だよ?」
トレイ「何をあっけらかんと言いのけているんですか貴女は!!
    百歩譲って遊んであげるのはいいとしてもセフィロスオーナーを誘う事はないでしょうが!死にたいのですか!?」
シンク「でもエルオーネがセフィロスオーナーも一緒がいいって」

エルオーネ「あのですねオーナー!この家はとある遊びを目的とした家で―――」
セフィロスオーナー「私のグループ会社が建てた施設だ」
エルオーネ「えっ!?そうなんですか!?」

シンク「それにエルオーネが一緒ならへーきへーき〜!今までだって大丈夫だったでしょ〜?」
トレイ「だからと言って精神的ストレスが半端ないんですよ・・・」
セフィロスオーナー「何か異論があるようだな?」
トレイ「いえ、ございません滅相もございません閣下」
セフィロスオーナー「それでいい」


トレイ(クラウドたちの苦労がよく分かります・・・)


トレイ「・・・で、この家で何をするんですか?」
シンク「リアルおままごと〜」
トレイ「某国民的人気日常アニメのネタを持ち込むのはおやめなさい」
シンク「思いついたものは仕方ないって〜」
トレイ「開き直るんじゃありません!ていうかリアルおままごとって何ですか!?
    あの五歳児が生み出した胃もたれしそうな昼ドラの重い脚本をやるっていうんですか!?」
シンク「設定はともかくやる事は本当におままごとだよ〜。この家を使っておままごとをするんだよ〜」
トレイ「つまり、普通のおままごとならオモチャを使っての遊びになりますが、ここでは本物を使ってのおままごとになると?」
シンク「そいうこと〜。でも殺傷能力のある物は全部レプリカなんだって〜」
エルオーネ「それから飲食物の持ち込みも禁止ね」
トレイ「では、包丁を使う時や水を出す時も『そこにある』という設定で演じると?」
シンク「うん」
トレイ「なるほど、確かにこれはおままごとですね。普通の子供たちがやるおままごとも『そこにあるもの』として遊びますし。
    よりリアルなおままごと、という事は理解しましたが何故このような需要があるかも分からないものを作ったのでしょうか」
セフィロスオーナー「事故物件で貰い手がいないからおままごとハウスにリニューアルした」
トレイ「嫌なリアルですね!?」
シンク「それより早く設定決めよ〜」



そんな訳で・・・


<設定>
・エルオーネ・・・お母さん
・セフィロスオーナー・・・お父さん
・トレイ・・・長男
・シンク・・・長女



エルオーネ「ざっとこんなものかな」
セフィロスオーナー「お前の旦那役という人生最大の屈辱の設定を与えられるとはな」
エルオーネ「まぁまぁ、いいじゃないですか」
セフィロスオーナ「・・・何が目的だ?」
シンク「セフィロスオーナーはエルオーネの旦那さんだからエルオーネの事を名前で呼ばなくちゃね〜」
セフィロスオーナー「・・・チッ、そういう事か」
エルオーネ「フフフ、これぞ罠カード『逃れられぬ運命』です!」
トレイ「あの、今大ハマりしてる遊戯〇のネタをぶち込まないでいただけますか?それにそんなカードありませんし」
セフィロスオーナ「ならば私は速攻魔法『離婚届』を発動させてもらおう」

バンッ(離婚届をテーブルの上に叩きつける)

トレイ「だから遊戯〇ネタはほどほどに・・・って!!いきなり重い展開ぶち込んできましたね!?」
シンク「わ〜、離婚の危機だ〜」
トレイ「これほど緊張感のないセリフも未だかつてありませんよシンク!」
エルオーネ「そんな・・・私の何が不満だって言うの!?」
セフィロスオーナー「むしろ不満じゃなかった所などありはしない」
エルオーネ「それじゃあ何の為に結婚したの!?」
セフィロスオーナー「地位と名誉と財産。それだけだ」
トレイ「いっそ清々しいまでに言い切りましたね・・・」
エルオーネ「じゃあ子供たちの存在は一体・・・!?」
セフィロスオーナー「保険をかけて事故にみせかけて殺害し、金を受け取る為だ。いずれお前も同じ運命を辿る事になるから安心しろ」
トレイ「まさかの保険金目当ての殺害計画まで!?」
シンク「ドロドロの離婚劇からサスペンス始まったね〜」
トレイ「だから何で貴女はそんなに呑気なんですか!?」
エルオーネ「やられる前に・・・あなたをやる!」

ドスッ(返り討ちに合う)

エルオーネ「うっ・・・!」
セフィロスオーナー「私を殺すなど1000年早い」
エルオーネ「二人共・・・逃げ、て・・・(ガクッ)」
セフィロスオーナー「次はお前たちだ」
トレイ「ちょっとぉおおおおおおお!!いきなりバッドエンドなんですけどぉおおおお!!!??」
シンク「ストップストップ〜。これじゃいきなり終わってつまんないよ〜」
セフィロスオーナー「私はさっさと終わらせて帰りたい」
エルオーネ「そう言わずにもう少し楽しみましょうよ。まずは離婚の理由から変えません?」
トレイ「離婚そのもの事実から変えましょうよ!!」



とりあえず仕切り直し



エルオーネ「それじゃあよくある食卓の風景から。始め!」
セフィロスオーナー「・・・」(←新聞を読んでる)
シンク「パパママおはよ〜」
トレイ「おはようございます」
エルオーネ「おはよう、二人共。今日の朝ご飯はフレンチトーストよ」
シンク「やった〜!」
トレイ「何か手伝いましょうか?」
エルオーネ「ありがとう。でももうすぐで終わるから座ってて」
シンク「聞いて聞いてママ〜」
エルオーネ「ん?どうしたのシンク?」
シンク「あのね、トレイお兄ちゃんのベッドの下からえっちぃ本が出て来たんだ〜」
トレイ「朝から何とんでもない爆弾落としてるんですか!!?」
シンク「でもこういうのって定番でしょ〜?ペルソ〇4の相棒ポジキャラだってやられてたし」
トレイ「だから他の作品の話を持ち込むんじゃありません!!」
エルオーネ「そう、トレイももう男の子なんだね・・・」
トレイ「生温かい目で見るのやめてくれませんか!?私はそんな不純な物は持っていません!!」
シンク「私がオプションで入れておいたんだよ〜。種類も豊富だったから適当なの選んでおいたから〜」
トレイ「無駄な充実オプション!!」
エルオーネ「あらあら、どんな本を隠してるのかチェックする必要があるみたいね」
シンク「一緒に見に行こ〜!」
トレイ「やめて下さい!!」


ガシッ(セフィロスオーナーがエルオーネの手首を掴む)


セフィロスオーナー「お前はそんなくだらない物を見に行かなくていい」
エルオーネ「えー?」
セフィロスオーナー「それよりもこれを見ろ」


バンッ(離婚届をテーブルの上に叩きつける)


トレイ「またそれですか!!?」
シンク「パパ、好きな人でも出来たの〜?」
セフィロスオーナー「面倒だ、今回はそういう設定にしてやろう」
シンク「どんな人〜?」
セフィロスオーナー「少なくともこいつのような女ではない」
シンク「それじゃぁざっくりし過ぎてて分かんないよ〜。具体的にどんな人なの?」
エルオーネ「あ、私もそれ知りたい。オーナーってどんな女の人が好みなんですか?」


・・・・・・

・・・・・・


セフィロスオーナー「私の好みの女とは何だ?」
トレイ「貴方の事でしょう!!?私に聞かないで下さいよ!!」
セフィロスオーナー「無駄に知識が豊富なのだろう?ならば設定を考えろ」
トレイ「一言余計です!!それに二人が知りたいのは設定としての貴方の好みではなくて貴方自身の好みです!」
エルオーネ「何かないんですか?例えば身長はこのくらいとか、料理が出来るとか、こういう外見がいいとか」
セフィロスオーナー「私と互角に渡り合えるだけの力が備わっているのが絶対条件だな」
トレイ「それもう好みのタイプの女性じゃなくてライバルを求めてますよね・・・」
シンク「クラウドと親友さん二人しか該当しないね〜」
エルオーネ「髪が長い短いとかぽっちゃりとかスレンダーがいいとかないんですか?」
セフィロスオーナー「ない」
シンク「拘りがないって事でいいのかな〜?」
トレイ「これもう不倫設定成り立たないんじゃないですか・・・」
エルオーネ「誰かれ構わず関係を築いてきた節操のないだらしない男の設定とかは?」
トレイ「それだったら離婚届なんか叩き出さないで家庭という逃げ道を作りつつ遊び惚けていると思いますが」
エルオーネ「じゃあ酔った勢いで会社の女の子と寝ちゃってそこからの離婚とかは?」
トレイ「あの、本当に離婚展開から一度離れましょうよ・・・」
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