クリスタル横丁

□町内『提灯祭り』
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町中にて・・・


ジタン「ってな訳でさ〜」
ティーダ「マジで?」
スコール「・・・ん?」
エース「どうしたんだ?」
スコール「いや・・・明日は『提灯祭り』の日だと思い出してな」
エース「『提灯祭り』?」
スコール「あれだ」


スッ(店の壁に貼られている貼り紙を指差す)

ポスターの内容
『今年もやってきた町内『提灯祭り』!皆さんも提灯を持って町内を練り歩きましょう!』


エース「提灯を持って町を歩く・・・?」
クラウド「横丁の伝統行事で提灯を持って町を練り歩くイベントだ。
     露店なんかも出てるしスタンプラリーもあるから中々楽しいぞ」
エース「へぇ」
ジタン「それに恋人たちのイベントでもあるんだぜ?」
エース「そうなのか?」
ティーダ「安全の為にいつもと変わらず街頭や店の電気はバリバリ点いてるッスけど雰囲気はそれなりにあるンスよ!」
ジタン「二人で並んで歩くも良し、手を繋ぎながら歩くも良し!そういう意味でも結構盛り上がるんだぜ?」
エース「凄く楽しそうだな。だが兄妹全員でも行きたいし、デュースと二人でも行きたい・・・」
スコール「二日間開催されるんだ、一日目を兄妹たちで過ごして二日目はデュースと過ごしたらどうだ?」
エース「そうだな、そうするとしよう。提灯はどこかで買えるのか?」
ジタン「この時期だと割とその辺のコンビニとかでも売ってるぜ」
ティーダ「拘りたいんだったらちょっと高いけどいい店知ってるッスよ!」
スコール「クラウドの奢りだ、遠慮しないで好きなのを買うといい」
クラウド「サラッとふざけた事言ってんじゃねーぞスコール!!」
ジタン「1万ギルするチョコボの提灯を売ってる店があってな」
エース「よし、それにするとしよう!」
クラウド「百均の提灯で我慢しろ!!」












そして翌日の夜――天空の一軒家――


ジタン「提灯持ったかー?」
ティーダ「おー!」
ジタン「財布と携帯と鍵持ったかー?」
ティーダ「おー!」
ジタン「ガスの元栓閉めたかー?」
ティーダ「おー!」
ジタン「窓の戸締りは―――」
クラウド「もういいだろ!みんなで一緒に確認しただろ!」
ジタン「最後の確認だろー?」
ティーダ「そーだそーだ!泥棒が入ったらどうするンスか?」
クラウド「こんな天空に建ってる家なんかに誰も入ってこれないだろ!!」
ティーダ「分かんないッスよ〜?もしかしたら戦闘機に乗って―――」
クラウド「そこまで必死になる程の物なんざこの家にないだろ!!」
ジタン「俺たちの思い出っていう何物にも代えられない至高の宝があるだろ?」
クラウド「何上手い事言ったつもりでいるんだよ!!!!」
スコール「漫才はその辺にしてそろそろ行くぞ」








そして町中


ティーダ「いや〜今年も沢山の人が参加してるッスね〜」
クラウド「6割はカップルだけどな」
スコール「カップル向けのシチュエーションな所があるからな」
ジタン「ま、俺たちも明日デートだけどな!」
ティーダ「ユウナの浴衣姿楽しみだっな〜♪」
ジタン「ガーネットの浴衣姿楽しみだっな〜♪」
クラウド「変な歌うたいながらスキップすんな、目立つだろ」
ジタン「そーいうクラウドはティファの浴衣姿楽しみじゃねーのかよ?」
ティーダ「そーだそーだ!」
クラウド「楽しみに決まってんだろ!毎年夏と提灯祭りで見られるティファの浴衣姿が楽しみな奴なんていないだろ!!」
スコール「リノアの浴衣姿楽しみだ」

スコール(大声で恥ずかしい事を叫ぶな)

ティーダ「スコール、セリフ逆ッスよ」
スコール「・・・」
ジタン「はしゃいだらちょっと腹減ったな〜。なんか露店の飯でも―――」

ネロ「いらっしゃいませ・・・」(←後ろからぬっ・・・と出てきて)

ジタン「おぎゃあああああああああ!!!??」
ティーダ「悪霊退散悪霊退散!」
ジタン「どーまんせーまんどーまんせーまん!」
クラウド「驚くかふざけるかどっちかにしろ!!」
スコール「何やってるんだ」

ネロ「兄さんと一緒に露店を出してるんですよ。如何ですか?今ならお客さん第一号になれますよ?」

クラウド「フラダンス土下座されたって入りたかねーよ」
ティーダ「クラウドもボケるかツッコミするかどっちかにして欲しいッス」

ヴァイス「つべこべ言わず食っていけ」

スコール「それが人にものを頼む態度か」
ジタン「ていうか何売ってんだよ?」

ネロ「ディープグラウンド名物・ディープカレーです」

クラウド「そんな海上自衛隊カレーみたいな物・・・」
ティーダ「パクリじゃないッスか〜」

ネロ「おにぎりの方が良かったですかね?」

スコール「そういう問題でもないと思うぞ」
クラウド「お前ら自身に問題があり過ぎるんだよ。ていうか地上に出てくるな」

ネロ「差別反対です!」

クラウド「何度も言うが人類殺戮計画立ててる奴らが優しくされると思うなよ!!」

ネロ「もういいです、店を畳んでイカ焼きと焼きそばとたこ焼きとわたあめを買って帰りましょう、兄さん」
ヴァイス「そうだな」

クラウド「めちゃくちゃ祭りを満喫してから帰るのな」

ネロ「それにもうすぐ『化捜研の女〜化学と見せかけて色んな人物に化けて潜入捜査する熟女〜』が始まりますし」

ティーダ「なンスかそれめっちゃ気になる!!」

ヴァイス「化学による捜査と見せかけて色んな人物に化けて潜入捜査をする熟女の話だ。
     ただし濡れ場や爛れた人間関係の描写が多くて地上では放送していない」

クラウド「そりゃ出来ねーだろうよ」

ヴァイス「だが安心しろ、半年遅れて地上ではひっそりとDVDが発売され、レンタルも始まるぞ」

ジタン「借りて見なきゃな!」
クラウド「男が四人も揃ってなんてドラマ見ようとしてんだよ・・・」
ティーダ「エースも誘って五人で見るッス!」
クラウド「呼ぶな!」
ジタン「仲間外れは良くないぞ!」
ティーダ「そーだそーだ!」
クラウド「エースの教育に悪いつってんだよ!!」
スコール「ディープグラウンドに過激じゃない番組は・・・ないか・・・」

ネロ「そうですね、良くて教育番組の『一人でやれるもん!』がありますね」

クラウド「それはどういう・・・いや、聞かないでおこう」

ティーダ「ちなみに化捜研の女の変装バリエーションはどのくらいなンスか?」
クラウド「おい、きりがないから詳しく聞こうとするな」

ネロ「怪人二十面相もびっくりな化けっぷりですよ。子供からお年寄りまで、女も男もオカマも何でもござれです」
ヴァイス「それだけではない、他にも自分で捜査の為の道具を作ったり買いだしたりして―――」

クラウド「もういいわ!!!」
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