クリスタル横丁

□お泊まり会
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三人娘の家


ケイト「いいねいいねお泊まり会!初めてだからテンション上がるよ!」
セルフィ「魔導院の寮とかで誰かの部屋に止まった事とかないん?」
ケイト「ないかな〜。ていうか迷惑になっちゃうし、先生に見つかるとうるさいんだよね〜」
ユフィ「そりゃ大変だね〜」
リュック「でもここはその寮じゃないし存分にトークして朝まで盛り上がるぞ〜!」
ケイト「お〜!」
ユフィ「トークもいいけどアタシはゲームもやりたいな〜」
ケイト「やろやろ!」
セルフィ「アタシはトランプもやりたいな〜。お菓子とか賭けるんよ」
ケイト「いいねいいね!負けないぞ〜?」
リュック「はいは〜い、今度行くお宝探しの打ち合わせもしたいで〜す!」
ケイト「しようしよう!」
ユフィ「で、ケイトは誰と風呂に入る?」
ケイト「うんうん!・・・へ?」


ユフィ・・・スピードタイプ。抵抗する間もなくスポンジで全身を洗ってくる。

セルフィ・・・テクニックタイプ。洗っていると見せかけてなんかしてくる。

リュック・・・ユニークタイプ。色んなお風呂用具を使って洗ってくる。


ケイト「全員嫌なんだけど!!ていうかセルフィの『なんかしてくる』って何!?」
セルフィ「なんかはなんかやで〜」
ユフィ「それ以上でも以下でもないんだよ」
リュック「さ〜ケイトは誰と入るのかな〜?」
ケイト「ちょっ、く、来るな〜!!」










ヴィンセントの家


ヴィンセント「・・・」
アーヴァイン「・・・」
キング「・・・

リビングでテーブルとソファをどかし、新聞紙の上で男三人は己の愛銃の手入れをしていた。
メーカーの違う工具やスプレーが床に置かれ、次々と部品の一つ一つを綺麗に磨き上げて行く。
部屋に広がるのは銃を手入れする音と硝煙の匂いのみ。
そこに男たちの言葉はない。

ヴィンセント「・・・」

ヴィンセント。
彼の銃の手入れはまるで芸術品を扱うかの如く繊細で丁寧だ。
部品一つ一つを磨いては光に翳して磨き具合を確かめ、足りなければまた磨く。
その動きの一つ一つそのものがまるで芸術品のようであり、ヴィンセントそのものを芸術へと昇華させる。
加えて銃に注がれる視線には熱が籠もっており、まるで恋人を見るそれと同じものである。

アーヴァイン「・・・」

アーヴァイン。
彼の銃の手入れの仕方はどこか楽しそうであり、リズムに乗っているようでもある。
更に部品を磨いたり綺麗にするその作業はまるで友人に話しかけているような錯覚に陥る。
アーヴァインにとって銃の手入れは友と語り合う時間と同義なのだ。
時々クスリと笑うのは己の銃と何かが通じ合った証拠なのかもしれない。

キング「・・・」

キング。
彼の銃の手入れの仕方はまさに無の境地である。
ヴィンセントのような芸術性もアーヴァインのような友との語り合いのような雰囲気は一切ない。
しかし銃を磨くその手は確かに銃と通じ合っている。
多くを語らず、互いの心を察して行動を起こす、なんともキングらしい手入れの仕方である。
ここを磨いて欲しい、こちらの部品をよく見てほしい、とまるで訴えかけてくるような銃の願いに従って手を動かす。
銃はキングでありキングは銃である。

ヴィンセント「・・・フッ」
アーヴァイン「・・・クスッ」
キング「・・・フン」

今、この三人にしか通じない何かが通じ合った。
一体何が通じ合ったのかは分からないが三人は実に楽しそうである。


カチャン

ガチャン

ガチャ、ガチャン


最後の仕上げをしてネジを締めて本日の手入れを終える三人。
そして立ち上がり、それぞれに動く。

ヴィンセント「コップはこれにするか」
アーヴァイン「えーっと、お菓子はここだっけか」
キング「DVDのセット完了だ」

この三人、これからパーティーをする訳だが、打ち合わせは先程の銃の手入れの最中にした。
何も言葉をかわさずお互いに雰囲気で察するという高次元の打ち合わせだが。
銃の世界は奥深いのかもしれない。











エルオーネの家――ベッドの中――


シンク「へ〜、じゃあ本編では長い間ずっと船の上で生活してたんだ?」
エルオーネ「そうなの。アルティミシアが私を狙ってたから、
      それから守る為にママ先生が白いSeeDっていうのを作って逃してくれたの」
シンク「そっかそっか〜、大変だったね〜」
エルオーネ「ツッコミ役がいないから私達の会話が流れ放題ね」
シンク「えへへ〜そうだね〜。じゃあエルオーネがツッコミやってみる〜?」
エルオーネ「やだ」
シンク「私もやだ」
エルオーネ「フフ、私達同じね」
シンク「うん、同じ〜」
エルオーネ「ボケって楽しいもんね」
シンク「そーそー。それにツッコミはクラウドやトレイだけで十分だしね〜。
    それからツッコミ違いで聞きたい事があるんだけどさ」
エルオーネ「ん?なーに?」
シンク「さっき棚の上にセフィロスオーナーと撮ったっぽい写真が飾ってあったけどあれなーにー?」
エルオーネ「ああ、アレね。ちょっと前にオーナーがエスタに行く用事があったから案内がてら一緒に行ったの。
      それでキロスさんに不意打ちで撮ってもらったんだ。そうでもしないとオーナーと一緒に写れないからね」
シンク「そーなんだ〜・・・本当に不意打ちで撮ったの?」
エルオーネ「うん、不意打ちで撮ったよ」
シンク「その割にはセフィロスオーナー、95%は後ろ向いてたけど」
エルオーネ「顔の5%は写ってたからそれでいいのよ」
シンク「ふ〜ん。まぁエルオーネがいいならいいけどさ〜。セフィロスオーナーとのエスタの旅行は楽しかった?」
エルオーネ「うん、とっても楽しかったよ。お仕事で来たから遊べたのは夜だったけど、
      おじさんたちも一緒にみんなでご飯食べたり面白い所に行って来たんだよ」
シンク「へ〜、ラグナっちってエルオーネの事でいつも突っかかってたから仲良く遊んだなんていが〜い」
エルオーネ「おじさん切り替えが早いからね。
      夕飯に串カツ屋行ったらオーナーに遠慮しないで注文していいぞ〜って言ったら―――」
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