クリスタル横丁

□試験
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紳士服のオナカ


トレイ「ここに一体何があるというのですか?」
クイーン「しっ!静かに・・・ターゲットがいたわ」
キスティス「あれは・・・エルお姉ちゃんとセフィロスオーナーね」
エーコ「セフィロスオーナーのスーツを買いに来たみたいね」
シェルク「エルオーネがネクタイを選んであげてますね」
トレイ「あの・・・セフィロスオーナー、こちらを見てませんか?」
キスティス「見てるわね」
エーコ「超見てるわ」
シェルク「ガン見ですね」
クイーン「そんな訳でトレイ、行ってきて下さい」
トレイ「ええっ!?どうして私が!?私関係ないですよね!?」
キスティス「手土産なんだからそのくらいしなさい」
トレイ「どういう理屈ですか!?」
エーコ「ほらほら、ゴチャゴチャ言ってないで行きなさいよ!」
トレイ「ちょっ、押さないで―――のわぁっ!」

エルオーネ「あれ?」
セフィロスオーナー「・・・何の用だ」
トレイ「あぁ、いえ、たまたま通りかかったものでして」
セフィロスオーナー「たまたま通りかかって木の陰から盗み見していたのか?」

トレイ(返す言葉がありませんよ・・・)

トレイ「な、なんて声をかけようか迷っていただけです!失礼致しました」
エルオーネ「トレイじゃない。どうしたの?」
トレイ「た、たまたま見かけたのでお声をかけようと思いまして」
エルオーネ「そうなんだ、わざわざありがとうね。
      そうそう、シンクにも言ったんだけど、今度オーナーと私とシンクと貴方でバイキングに行こうね」
トレイ「バイキング?」
エルオーネ「そう。オーナーがチケット持ってて、それが四名様ご招待ってあったから一緒にどうかなって思って」
トレイ「それでスーツを買いにここへ?」
エルオーネ「それもあるけどオーナーがそろそろ新しいスーツを買うからって言って来たの」
トレイ「なるほど、そうだったんですね」
エルオーネ「今もスーツに合ったネクタイを探してるんだけどオーナーが我儘で」
セフィロス「お前のセンスが壊滅的なだけだ」
エルオーネ「そんな事ないですよ!・・・多分。まぁそれよりもトレイも準備しておいてね」
トレイ「はい、分かりました」


スタスタスタ・・・(戻る)


トレイ「ふぅ、なんとか乗り切りました」
キスティス「お疲れ様。やれば出来るじゃない」
エーコ「しかも新しい情報を持って帰ってくるなんて上出来だわ!」
シェルク「バイキングでのレポートお願いしますね」
トレイ「勘弁して下さい・・・」
クイーン「ハッ!また気配が!」
トレイ「貴女は鬼太○ですか!?」
クイーン「こっちよ!」












クラウドたちのアパートが見下ろせるマンションの屋上


クイーン「ターゲット補足」(双眼鏡を構えてる)
キスティス「クラウドたちいつもの五人とヴァイスとネロが何かやってるわね」
エーコ「ヴァイスとネロが穴を掘ってそれを五人が次から次へと埋めてってるわ」
シェルク「いつもの不毛な光景ですね」
トレイ「いつものって・・・」
キスティス「電話で何をしてるのか聞いてみましょう」


ピッポッパッ♪

Prrrrrrrrrrr


クラウド『何の用だ!?今忙しいんだ!』
キスティス「高い所から見てるから忙しいのは分かってるわ」
クラウド『分かってて敢えて電話したのかよ!!』
キスティス「で?何をしてるの?」
クラウド『ヴァイスとネロが、俺たちの住んでるアパートの下に温泉があるからつって掘り起こそうとしてるんだ!
     しかも大家と話しをつけてやがったみたいで無事に掘り起こしたら土地を売り渡す約束を取り付けやがったんだ!
     このままじゃ俺たちのアパートが潰されるから援護してくれ!!』

キスティス「シェルク、クラウドたちのアパートの下に温泉があるか調べてちょうだい」
シェルク「了解です」


カタカタカタカタ・・・

・・・・・・ピピッ!


シェルク「調査完了です。結果、あのアパートの下には美容効果が豊富に含まれている源泉がある事が分かりました」
エーコ「なんですって!?」
キスティス「全力で掘り起こすわよ!」

クラウド『おぃいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!』

クイーン「シェルク、源泉の位置を教えて下さい」
シェルク「了解です。源泉の位置の精査開始・・・位置特定・・・クラウドのベッドの中心の真下です」
クイーン「トレイ」
トレイ「は、はい!?」
クイーン「アローダイナマイトの撃ち方用意」
トレイ「鬼ですか!!?」

クラウド『トレイ!止めろぉおおおおおお!!全力で止め―――』


プツッ(キスティスが強制的に通話を切る)


キスティス「ごめんなさい、雑音が邪魔したわね」


トレイ(血も涙もない・・・!)


エーコ「ほら早く撃ちなさい!じゃないとヴァイスとネロたちの温泉になっちゃうでしょ!」
シェルク「私達が掘り起こせば私達の温泉になります。そうすれば安定した収入が情報部に入ります」
トレイ「この金の亡者共が!!」
キスティス「これはスクープの為でもあるのよ!」
トレイ「スクープとかいいながら本当は面白がりたいだけでしょう!?」
クイーン「撃ち方用意!!!」
トレイ「あーもう!どうにでもなってください!私は知りません!!」
クイーン「始め!!」
トレイ「申し訳ございません!!」


ヒュンッ!!!

・・・・・・

・・・・・・

ドォーーーーーーーーンン!!!!!!


クラウド「俺達の家ーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!」


ブシャーーーーーーーーーーーー!!!!!(源泉が溢れ返る)


ヴァイス「チッ、先を越されたか」
ネロ「帰りましょう、兄さん。長居は無用です」
ヴァイス「そうだな」

ティーダ「あぁ・・・俺達の・・・」
ジタン「家が・・・」
スコール「セフィロスオーナーに課された借金を抱えててただでさえ厳しい状況だと言うのに・・・」
クラウド「俺達が何したって言うんだ・・・」

キスティス「安心なさい、迷惑料として売上はいくらか分けるわ」
クラウド「そのくらいしてもらわねーと割に合わねーよ!!」
エーコ「分前は50ギルでいい?」
クラウド「いい訳あるかっ!」
スコール「これからどうする・・・?」
エース「イジケてる暇があったらまずは出来る事から、だな。僕に出来る事があれば手伝おう」
ジタン「じゃあ焼きそばパン買ってきてくれ」
クラウド「パシリに使うな!!」

キスティス「それじゃ、私達は撤退するわよ」
トレイ「撤退するんですか!?」
エーコ「温泉が手に入ったんだもの、忙しくなるわよ〜!」
シェルク「まずは温泉の名前から考えましょう」
クイーン「私も手伝います」
トレイ「私は帰らせていただきます・・・」
キスティス「そう、お疲れ様。ちなみにクイーンもトレイも合格よ。
      ポジションはクイーンは遊撃部隊、トレイは補助。私達の呼びかけに応じて動いてくれると助かるわ」
クイーン「了解です。不肖クイーン、情報部の皆さんの期待に応えてみせます」
トレイ「不肖トレイ・・・皆さんの期待を頑張って裏切ります・・・」
エーコ「裏切るってどういう事よ!」
キスティス「いいじゃない、こういう反乱分子もいた方が良い事もあるわ」
シェルク「そんな訳で宜しくお願いします」
トレイ「勘弁して下さい・・・」












END




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