クリスタル横丁

□試験
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WPO大会議室


ガチャン(照明が点く)


キスティス「これより、情報部入部試験を開始します」


ガチャン


シェルク「新たな部員の入部、それは新たな風と情報の幅を広げる事を意味します」


ガチャン


エーコ「だからお互いに慎重な判断をするようにお願いするわ」

キスティス「それでは入部希望者、前へ」


ガチャン


クイーン「お初にお目にかかります。入部希望のクイーンです」
トレイ「・・・トレイです」

キスティス「入部希望はクイーン、貴女一人だと聞いていたのだけれど?」

クイーン「こちらは手土産です」
トレイ「手土産!?」

キスティス「そう、手土産ね」
エーコ「いい心構えだわ」

トレイ「ちょっとクイーン!私を手土産に差し出すとはどういう了見ですか!?ていうか貴女こんな女性でしたか!?」
クイーン「トレイ、この世界はボケるかツッコむかよ」
トレイ「何ですかその殺るか殺られるかみたいな言い方!!」

シェルク「中々のボケとツッコミですね。気に入りました」

トレイ「気に入られた!?」

キスティス「さて、まどろっこしいのは省いて早速試験を始めるわよ。
      試験は私たち三人から一つずつ出させていただくわ。まず、私が出す試験は筆記よ」

トレイ「思っていた以上に普通ですね」
クイーン「いいえ、侮ってはダメよ」
トレイ「え」

キスティス「それでは試験用紙を捲って始め!」


ペラッ


Q1.最近のクラウドたちには何があったでしょう


トレイ(何ですかこの問題は!?)

トレイ「ちょっと大丈夫なんですかこの問題!プライバシーに関わるんじゃありませんか!?」

キスティス「今は試験中よ、静かになさい」
シェルク「プライバシー一歩手前のギリギリを攻めるのが情報部です」
エーコ「それに私たちなんてまだ良識ある方よ。
    セフィロスオーナーなんか私たち全員のメアドからラインIDまで何でも知ってるじゃない」

トレイ「だからって―――」

キスティス「ゴチャゴチャ言ってないで早く回答しなさい」

トレイ「し、仕方ありません・・・」


Q2.最近トレイがシンクとデートに行った場所は?


トレイ「ちょっとぉおおおお!?私を狙い撃ちしないで下さいよ!!」

キスティス「偶然よ。ねぇ?」
シェルク「えぇ」
エーコ「言い掛かりはやめてよね」

トレイ「言い掛かりではありません!苦情です!!」

キスティス「ガタガタ騒いでないで次の問題をやりなさい」


Q3.トレイがシンクに取った胸キュン行動について答えなさい。


トレイ「だからぁあああああ!!」

キスティス「だから偶然だってば」
シェルク「何も仕組んでいませんよ」
エーコ「むしろ運命よ」

トレイ「こんな運命があってたまりますか!!」
クイーン「全て書き終わりました」
トレイ「終わったんですか!?」

キスティス「じゃあ採点させてもらうわね」


・・・・・・

・・・・・・


キスティス「凄いわ、満点よ!」

トレイ「えぇっ!!?」

シェルク「これは思っていた以上ですね」
エーコ「期待の新人現るね!」

クイーン「このくらい当然です(キリッ)」
トレイ「キリッじゃないですよ!!怖いですよ貴女たち!!!」

キスティス「トレイ、貴方白紙で回答するなんて良い度胸ね」

トレイ「むしろ英断と言って下さい」

キスティス「でもまぁ良いわ。手土産だしその辺関係ないものね」

トレイ「大丈夫ですかこれ?私ちゃんと人間扱いされますか!?」

シェルク「それでは次の試験に移らせていただきます。次の試験の内容は横丁関係のイベントについてです」

トレイ「おお、ちょっとまともそうですね」
クイーン「ちなみにどのような事をすれば良いのですか?」

シェルク「これから私たちが提示する横丁のイベントで何をしたらより面白くなるかの案を出していただきます。
     そこで私たちが納得する案が3つ出たら合格です」

トレイ「一つ質問をしても宜しいですか?」

エーコ「何かしら?」

トレイ「横丁のイベントと言いましたがそれは町長を始めとした街の行政がやる事ではないのですか?」

キスティス「そうよ」

トレイ「え?では何故?」

シェルク「すいません、言葉が足りませんでしたね。
     私の言うイベントで何をしたら、というのはイベントそのものを盛り上げる事を意味するのではなく、
     イベントを利用したら皆さんのどんな面白いものが見れるか、という事です」

トレイ「悪魔だ!!」

シェルク「ちなみにお題は今度の町内『海の男大会』です」

クイーン「了解です。それではこういうのは如何でしょうか。
     ディープグラウンドのヴァイスとネロが持っている人魚になれる薬を改良し、
     更にそこに各女性陣のブロマイドを付属して1セット1000ギルで売ります」
トレイ「面白い事っていうかボッタクリ商売ですよね?」

キスティス「なるほど、いいわね」

トレイ「いいんですか!?」
クイーン「他にも彼女の前でカッコいい所を見せようとする方たちを焚き付けてその様子を面白がります」
トレイ「何オモチャにしようとしてるんですか!?」

エーコ「いいわね、採用!」

トレイ「また採用された!」
クイーン「それからそれっぽいカップル向けな噂を吹き込んで実践させます」
トレイ「嘘吹き込むんですか!?」

シェルク「確かに嘘を吹き込むのは良くはありません。なるべく正確性のあるものをお願いします」

クイーン「では噂を吹き込むのではなく、そうした方がよりロマンチックだと言い聞かせるのは如何でしょうか?」

シェルク「もう一声下さい」

クイーン「そうですね・・・では、ロマンチックになりやすいペアをロマンチックにさせてそれを他に見せつけ、
     実践させるように暗に促すというのは如何でしょうか?焦ってミスをする方たちもいて面白いかと」

シェルク「合格です」

トレイ「また合格しましたよこの非人道的提案!!」

キスティス「フフフ、やはり新人は良い刺激になるわね。お陰で色んなアイディアが生まれてくるわ」

クイーン「光栄です」
トレイ「どこが!!?」

エーコ「最後はエーコが出すわ!最後の試験は直感よ!」

トレイ「直感?」

エーコ「そうよ!直感で良い情報掴めそうな場所に今から行くのよ!」

トレイ「情報部の範疇超えてませんか!?最早エスパーですよ!!」
クイーン「・・・ハッ!」
トレイ「ええっ!?」
クイーン「今すぐ『紳士服のオナカ』に行きましょう」
トレイ「急にどうしたと言うんですか・・・?」

キスティス「何かを察知したみたいね」
エーコ「カメラとメモ持って行くわよ!」

トレイ「もうこの部嫌です!!」
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